2021 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on the effects of ketogenic diet feeding on endurance performance and its mechanism
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18K17767
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
掛橋 千彰 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 研究技術員 (80535683)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ケトン / 超高脂肪食 / 骨格筋 / Sema3A / 筋組成 / 遅筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
運動時間がとれない現代人にとって、食事内容で運動効果を模倣できれば、健康増進に貢献できる。研究代表者は、超高脂肪食でありながら肥満を誘発しない「ケトン食」の摂取が、ラット骨格筋の代謝特性を遅筋型へシフトさせること発見した。すなわち、ケトン食摂取が骨格筋で疑似的な運動効果を持つ可能性を明らかにした。ラットに4週間のケトン食を摂取させると、血中のケトン食濃度を有意に上昇させ、体重増加を有意に抑制させた。長趾伸筋の検討では、ケトン食摂取による筋線維(ミオシン)組成の遅筋方向への移行を観察した。そして、いくつかの代謝酵素活性を検討した結果、代表的なミトコンドリア酵素の活性がケトン食摂取により上昇していた。さらに、クエン酸合成酵素、コハク酸脱水素酵素、あるいはベータ酸化に関わる酵素の発現を改善することがわかった。そしてその機序と考えていたPGC1αは変化が見られなかったことが明らかになった。一方、骨格筋を遅筋化するのにSema3Aが関与しているという報告があり、検証してみたところ、ケトン食により有意に上昇することが明らかとなった。現在は、マウスを用いて、ケトン食により同様のことが起きるのか、Sema3Aは関与しているのか、明らかにしている。
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