2020 Fiscal Year Research-status Report
眼球運動計測をリンクさせた軽度半側空間無視症例の自動車運転訓練シミュレータ開発
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18K17771
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
外川 佑 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (10707376)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 半側空間無視 / ドライビングシミュレータ / 自動車運転 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は4つの研究協力施設より集積された症例20例(急性期10名,回復期10名)が集積された.前年度の集積症例18例と合算し,これらの症例について,運転可否別のパフォーマンス結果の比較,病巣部位ごとのドライビングシミュレータ上の運転行動特徴および実車運転行動の特徴を分析・抽出した.ドライビングシミュレータ上の運転行動特徴ついては,前回の科研費若手B(15K21467)でも得られた最終結果と概ね一致しており,妥当な結果であると考えている. また,同時に,数例ではあるが,ドライビングシミュレータ課題の反復実施によって改善が得られやすかった症例および改善が得られにくかった症例の運転パフォーマンスの特徴を分析するとともに,これらの症例の病巣部位や神経心理学的検査等のデータの比較も併せて実施している.特に改善が得られにくかった症例の特徴として,自身の運転パフォーマンスに関する認識が不十分であり,課題結果のフィードバックがされにくいという特徴があることがわかっている. しかし,2020年度は新型コロナウイルスの影響で,研究活動に大きな制約が生じ,実施を予定していた眼球運動計測装置をリンクさせた対象者の運転中のパフォーマンス計測については,新型コロナウイルスの流行下でもあったことから,機材のセッティング等が進められず,当初予定よりも大幅に遅れており,計測・集積が進んでいない状況にある. そのため,期限を1年延長し,2021年度では2020年度に実施予定であったドライビングシミュレータ訓練システムの新規構築・修正と複数例のシングルケースを用いた多層ベースラインデザインでの計測を同時進行で実施することも検討中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
申請者の体調不良により遅延していたが,新型コロナウイルスの影響でさらに遅延している.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,協力施設1施設において,介入研究に向けた準備を進めており,シングルケースデザインを活用することも検討している.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響のため,研究協力機関での機材設定等の出張ができず,使用の機会が少なかったことが理由として挙げられる. また,2021年度では,機材設定や研究成果の報告にかかる経費として使用する予定である.
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