2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a Performance Test to Measure Social Adaptability in Schizophrenia
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18K17774
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
中村 泰久 日本福祉大学, 健康科学部, 助教 (30610018)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 社会適応能力 / パフォーマンステスト |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度研究計画では統合失調症患者の社会適応能力を測定する新たなパフォーマンステストとして修正版The Tinkertoy Test(以下、修正版TTT)検証し、Cognitive Remadiation Therapy(CRT)の般化を予測することを明らかにするため実施した。 修正版TTTの検査課題は自由構成課題であり、修正版TTTの得点は日常生活の中での問題解決方法が反映されるため、修正版TTTの得点はCRTでの認知機能障害改善が社会機能に般化を予測するとの仮説に基づき検証した。 研究方法は縦断的研究として統合失調症患者を対象に3か月間週2回のCRTを実施し、介入前後の効果と介入1年後の社会的転帰を検証した。その結果、介入前後に精神症状・認知機能(言語記憶、作業記憶、運動機能、言語流暢性、注意と情報処理)の改善、修正版TTTの得点と日常生活能力(Life Skills Profile;LSP)の向上を認めた。特に日常生活能力(LSP)の改善率には認知機能(注意と情報処理)の改善率が関連していた。次にCRT介入1年後の社会的転帰には陰性症状の重症度が改善することが関連していた。以上から仮説としたCRTにより認知機能障害が改善し、修正版TTT得点が向上する。さらに修正版TTTの改善が社会機能を予測するかは検証できなかった。しかし、仮説の設定通りCRT介入前後で認知機能障害が改善し、修正版TTT得点の向上から社会機能が改善した事例を報告した。また、CRTの実施の中で作業療法士が統合失調症患者の認知機能障害の改善の段階に応じて日常生活への般化を促す働きかけが重要と考えられた事例を報告した。
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Research Products
(4 results)