2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K17797
|
Research Institution | Sakushin Gakuin University |
Principal Investigator |
小林 育斗 作新学院大学, 経営学部, 准教授 (90779026)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 投動作 / 小学生 / 類型化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、学童期における子どもの投動作を定量的方法により類型化し、投動作の指導に活用できるデータベースを作成することである。2020年度の計画は、小学生男女の投動作データの不足を補うとともに、類型化した群ごとに,標準動作モデル、関節角度などの定量的特徴、構成する児童の特性(年齢,身長,投距離など)をまとめてデータベースを作成することであった。 まず、いくつかの学年において投動作データに欠損が生じていたため、不足を補うためにデータを追加することが必要であったが、当年度は新型コロナウィルス感染症の影響により、小学校に赴いて追加のデータ収集を実施することが不可能であった。 しかし、前年度までに収集した投動作データを元に、小学生における投動作の類型化を試行的におこなった。試技は、新体力テストの実施要項に従い、半径1mのサークル内からソフトボールの遠投であった。この時の動作を高速度カメラを用いて3次元動作分析し、投球腕の関節角度、体幹の部分角度などを算出した。これらを変数としてクラスター分析をおこない、各群の平均的な動作を構築した。クラスター分析の分類法は階層的クラスタリング、クラスター間の距離は平方ユークリッド距離、距離更新方法はWard法を採用した。 小学1年生から6年生の男子86名の投動作は、4つの群に分けられた。投距離の大きい群には高学年児が多かったが、投距離の小さい群に属する5年生もいた。動作パターンをみると、平均投距離が中程度の2つの群では、1つはテイクバックで右肘の伸展が大きいアーム投げ型、もう1つの群は右肘が下がった姿勢からリリースにむけて外転する投げ上げ型であった。平均投距離が小さい群では体幹が早期に前方回転し、リリース直前での肩の水平内転が大きいなどの特徴がみられた。 研究成果を公開するためのサーバーをレンタルし、最終年度に最終版のデータベースを載せる準備を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前述した通り、いくつかの学年において投動作データに欠損が生じていたため、不足を補うためにデータを追加することが必要であったが、当年度は新型コロナウィルス感染症の影響により、小学校に赴いて追加のデータ収集を実施することが不可能であった。このことが大きな要因となり、研究期間を延長せざるを得なくなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
2021年度では、投動作データの不足を補うためにデータの追加収集をおこなう。そして、当年度と同様の手法を用いて投動作の類型化、各パターンの定量的特徴,構成する児童の特性を一覧表にまとめて、最終版のデータベースを作成する.最終版のデータベースは、サーバーに載せて研究成果として公開する。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の影響によって追加のデータ収集を行えなかったことにより、予定していた支出がなされなかった。次年度使用額は、追加のデータ収集に関連して使用する。
|