2021 Fiscal Year Research-status Report
曲走路疾走が得意な選手の特徴の解明と新たな指導・トレーニング方法の開発
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18K17809
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Research Institution | International Pacific University |
Principal Investigator |
石村 和博 環太平洋大学, 体育学部, 講師 (60723707)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 陸上競技短距離走 / 曲走路疾走 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は,これまでに測定が終了したデータの内,形態的・体力的データの分析を行った. 被験者は大学陸上競技部短距離ブロックに所属する男女20名(男子9名,女子11名)とした.被験者の左右の下肢長,大腿長,下腿長,上腕長,前腕長に加え,大腿,下腿,上腕,前腕の周径囲をテープメジャーを用いて測定した.体力計測としては,立幅跳,立五段跳,左右片脚五段跳,カウンタームーブメントジャンプ,両脚リバウンドジャンプ,左右片脚リバウンドジャンプ,前方および後方メディシンボール投げであった.リバウンドジャンプではジャンプ高,接地時間およびリバウンドジャンプインデックスを取得した.これらの結果と,直走路および曲走路疾走タイムとの関係を男女別に調査した. 直走路30mタイムおよび曲走路30mタイムは,男子が直走路3.04±0.11秒(平均±標準偏差),曲走路3.21±0.11秒,女子が直走路3.67±0.15秒,曲走路3.71±0.15秒 であった.また直走路タイムに対する曲走路タイムの割合は,男子が105.63±2.85%,その範囲は100-109%であった.女子が101.00± 1.38%,その範囲は99-103%であった.この割合と各変数の相関関係を調べたところ,男子においては割合と左右大腿囲との間に強い負の相関関係が見られた(-0.80).今回の男性被験者においては,大腿が太い選手ほど曲走路疾走が得意と言える結果であった.これは女子では相関関係が見られないことから,男女間で曲走路疾走が得意な選手の特徴が異なる可能性があるということを示唆するものである.なお体力測定との結果との間には,統計学的に有意な相関関係は見られなかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度においても新型コロナウイルス感染対策対策に費やすために,他業務に時間を取られ,順調に研究を進めることができなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度前半までには測定済みのデータ分析を全て終了させる目途はついている. データ測定は終わっているが,追実験が必要となる可能性がある.形態と体力計測は,新たに被験者を増やし,また測定項目を追加することで新たな知見を得られると考えている.
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Causes of Carryover |
計画よりもやや遅れたため,2022年度の研究遂行に必要なソフトウェア保守費用等に支出するために残金が生じた.
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