2020 Fiscal Year Research-status Report
アスリートのパフォーマンスを向上させる睡眠についての研究
Project/Area Number |
18K17814
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
星川 雅子 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ研究部, 副主任研究員 (60284923)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 睡眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
①アスリートのパフォーマンスを向上させる「自宅での睡眠」に関する研究 アスリートを対象に、睡眠衛生に関して介入を行った群と行わなかった群の両群について、2週間の睡眠記録と前後のパフォーマンステストを依頼した。睡眠記録はアクチグラフとスマートフォンを介した就寝・起床時刻報告によって行った。介入した24名のうち半数の12名は、起床直後の30分の高照度光利用を選択した。この光照射を行った12名と、介入を行わなかった11名で、睡眠やパフォーマンスが変化したかを調べたところ、光照射を行った群で、睡眠潜時が短縮し、反応時間短縮、垂直跳び、スクワットジャンプ、リバウンドジャンプなど神経系の関与の大きい測定項目で向上が観察された。 ②アスリートが実施しやすく、かつ効果の大きい時差調整法に関する研究 (1)高照度光器具の利用が唾液メラトニン濃度に及ぼす影響についての研究 高照度の光器具の利用が唾液メラトニン濃度に及ぼす影響を調べる目的で、20時から23時30分の間、10Lux以下の照度の部屋で、30分おきに唾液を採取した。22時から22時30分のあいだ、光照射なし、メガネ型器具での光照射、卓上型器具での光照射、タブレット型器具での光照射を30分行った。採取した唾液は-80℃で凍結保存し、後日メラトニン濃度の分析を行った。被検者6名、4条件で実験を行っていたが、新型コロナの影響で実験を中断している。(2)メガネ型光照射装置が海外遠征時の睡眠に及ぼす影響についての研究 時差9時間のアメリカ合衆国へ行く前の4日間、睡眠/覚醒スケジュールを前進させ、早朝にメガネ型光照射装置を用いる時差調整を行った場合とおこなわなかった場合の睡眠パラメータについて比較した。その結果、行った場合の方が、アメリカでの睡眠の睡眠効率の悪化を防げることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナの影響で、②アスリートが実施しやすく、かつ効果の大きい時差調整法に関する研究(1)高照度光器具の利用が唾液メラトニン濃度に及ぼす影響についての研究が中断している
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Strategy for Future Research Activity |
秋以降、社内測定場所が利用できれば、そこで実験を再開する
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Causes of Carryover |
新型コロナの影響で実験が中断したため
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Research Products
(2 results)