2021 Fiscal Year Annual Research Report
Does the neuromuscular junction determine muscle strength gains?
Project/Area Number |
18K17817
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
蒔苗 裕平 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 総合教育学群, 准教授 (00706632)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 神経筋接合部 / レジスタンス運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、レジスタンストレーニングの負荷強度の違いが神経筋接合部(NMJ)に及ぼす影響について検討し、NMJの適応の程度が筋力の規定要因なのか明らかにすることである。 レジスタンス運動の繰り返しであるレジスタンストレーニングは筋力を増強するトレーニング形態であるが、レジスタンス運動がNMJに及ぼす効果については全貌が明らかとなっていない。そこで本研究では、はじめにレジスタンス運動がNMJ形成に関連する因子に及ぼす効果について検討した。11週齢のSprague-Dawley系雄ラットを対象に、麻酔下において右後肢腓腹筋に対する経皮的電気刺激(100Hz)を与え、等尺性最大筋収縮を行った。筋収縮後にサンプル採取を行い、RT-PCR法にてmRNA発現量、ウエスタンブロッティング法にてタンパク質発現を解析した。その結果、レジスタンス運動は運動終了24時間後までは、NMJ形成に関わるagrin mRNA発現量を一過的に増加させることが明らかになった。さらに、72時間後までの応答について検討したところ、運動48時間後および72時間後の時点において、アセチルコリン受容体のmRNA発現が変動することがわかった。 本年度は、レジスタンス運動時の負荷強度の違いがNMJ形成に関与する因子の発現変動に影響を及ぼすか検討した。先行研究(Tsutaki et al. 2013)により、発揮張力が小さいにも関わらず、100Hzの電気刺激を与えた条件と同程度の筋肥大を導出することが報告されている10Hzの電気刺激を11週齢のSprague-Dawley系雄ラットの右後肢腓腹筋に与え、運動終了72時間後に筋サンプルを採取し、NMJ形成に関連する因子の応答について解析した。その結果、測定したすべての因子において、有意な変動を確認することができなかった。このことから、発揮張力の大きさがNMJ形成に重要である可能性が示唆された。
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