2019 Fiscal Year Research-status Report
ゴルフパッティングの距離感に関する研究-パフォーマンスを制約する要因の解明-
Project/Area Number |
18K17818
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
長谷川 弓子 岩手大学, 人文社会科学部, 准教授 (20712871)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | スキルサイエンス / ファインモーターコントロール / 知覚の解像度 / 運動の方略 / フィードバック |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は予定していた第二実験と当初計画では2020年度に実施予定であった第三実験を平行して実施した。
第二実験は、技能水準の異なるゴルファーのフィードバック能力を明らかにするために、プロゴルファー11名と中級者(HDCP 15程度)11名に参加してもらった。測定空間を取り囲むように9台の赤外線カメラを設置し、光学式動作解析装置を用いてパターの動きを測定した。マーカーはパター(シャフト、ネック、ヘッドのtoeとheel)に添付した。標的についてはパッティング台の上方にプロジェクターを設置し、実際と同じ大きさのホールを上方から投影することにより、パッティング距離を瞬時に切り替える系を設置した。また、パッティング衝突圧測定装置を用いて、インパクト時の衝突圧と衝突時間を計測した。各ボール初速度は、2組の回帰反射型光電センサーを用いて測定された。各パッティングに対する自己評価はVAS を用いて測定され、予想されたボールの停止位置は予想停止位置に参加者自身にマーカーを置いてもらうことにより測定された。なお、第二実験の結果は現在分析中である。
第三実験は、異なる技能水準を有するゴルファーの傾斜に対する知覚とパッティング方略と実際について検討するために、傾斜を操作できるパッティング台を準備した。ゴルファーの狙い、パターの動き、ボールの転がる軌道を9台の赤外線カメラと光学式動作解析装置を用いて測定した。斜度に対する知覚を測定するために、ミニパッティング台を作成し、事後的に参加者自身に体験した斜度を表現してもらった。なお、第三実験に関しては2020年度の夏休みにおいても継続して実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
第二実験だけでなく、次年度に実施予定であった第三実験を平行して実施し、時間と予算の削減に努めた。第二実験は終了し現在分析中であり、第三実験の終了にも目処がついているため。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、現在取得している膨大なデータの解析が当面の課題となる。特に第二実験においては、物理的評価指標と各人の心理的評価基準との関係を明らかにしていくことが重要でなる。また、今後、第三実験を継続して行う予定である。
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