2018 Fiscal Year Research-status Report
胎児期発育状態とその後の身体活動は幼児期の身体組成に影響するか
Project/Area Number |
18K17831
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
尾崎 隼朗 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助教 (00748428)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 体組成 / 骨格筋 / 脂肪組織 / 発育 / 幼児 |
Outline of Annual Research Achievements |
4-6歳の幼児を対象として、筋厚に対する性と年齢、身体活動の影響に部位特異性が認められるか否かを明らかとするために、以下の測定を行った。 534名(男児: 272名、女児: 262名)の幼児を対象とし、超音波Bモード法を用いて全身7部位の筋厚 (上腕部前面、前腕部前面、腹部、大腿部前面・後面、下腿部前面・後面)を評価した。また289名は一軸加速度計を用いて身体活動も評価した。先行研究を参考に、ライフコーダ強度1-6を歩行時間、7-9を走行時間とした。 結果として、まず筋厚に関して、上腕部前面(14.6±1.4 mm)、下腿部前面(13.4±1.3 mm)、大腿部後面(34.4±3.2 mm)、下腿部後面(38.0±3.2 mm)で、女児よりも男児で厚く(p<0.05)、年齢の増加に伴い厚くなった(p<0.05)。前腕部前面(23.5±1.9 mm)、腹部(5.0±0.8 mm)、大腿部前面(24.1±2.7 mm)は年齢の増加に伴い厚くなった(p<0.05)が、性差はなかった。一方で皮脂厚に関して、前腕部前面(5.6±1.5 mm)、上腕部前面(4.7±1.4 mm)、大腿部前面(8.6±2.0 mm)・後面(7.6±2.1 mm)、下腿部前面(5.6±1.2 mm)・後面(7.3±1.4 mm)は男児よりも女児で厚く(p<0.05)、年齢の増加に伴い薄くなった(p<0.05)。腹部(8.7±4.1 mm)は男児より女児で厚かった(p<0.05)が、年齢差は認められなかった。筋厚と皮脂厚のいずれの部位においても交互作用は認められなかった。腹部の筋厚は、男児では1日当たりの走行時間と、女児では歩行時間と有意な(p<0.05)正の相関関係にあった。また女児では、大腿部後面および下腿部前面筋厚と走行時間との間に有意な(p<0.05)正の相関関係が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の測定は計画通りに進み、おおむね順調に進展している。 従って、データの取得に問題はないが、データ入力や解析に若干の遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の測定は順調に進めることが出来た。また次年度の測定の実施に向けて既に準備を進めており、次年度も予定通り測定を進めることが出来る見込みである。しかしながら、データの入力や解析に若干の遅れが生じていることから、研究補助者の勤務日数の増加などの対策を講じる。
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Causes of Carryover |
研究補助雇用者の勤務日数が予定よりも少なく、データ入力や解析に若干の遅れが生じた。それに伴い、謝礼金の支払いが予定よりも少なかったことから次年度使用額が生じた。次年度は、勤務日数を増やし、遅れが生じているデータ入力を進める。
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