2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K17837
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
前大 純朗 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 研究員 (60774586)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | レジスタンストレーニング / 筋線維 / 肥大 / 増殖 |
Outline of Annual Research Achievements |
レジスタンストレーニングにより骨格筋が肥大する際、その構成要素である個々の筋線維が太くなることは頻繁に報告されている。しかしながら、その数が増えるのか否かについては、先行研究の被検者の特性(ステロイド使用による筋線維の異常)等が影響し、未解決のままである。 我々は2019年度において、ステロイドや同類の薬物の使用経験がなく、かつ著しい筋肥大を示す鍛錬者と非鍛錬者を対象に、筋バイオプシー法による筋線維レベルの分析を行い、トレーニングが筋線維の増殖をもたらすか否かを明らかにすることを目的とした研究を実施した。被検者は肘関節屈曲筋群のトレーニングを週2回・3年以上実施している鍛錬者と非鍛錬者(各15名)の若年男性とした。上腕二頭筋からバイオプシー(コンコトーム法)により筋組織を採取し、光学顕微鏡を用いて筋線維(>200個/人)の平均面積を測定した。また、MRI法により全筋レベル(上腕二頭筋)の筋横断面積を測定し、筋横断面積を筋線維面積で除すことにより、全筋レベルの筋線維の数を推定した。現在、他の項目も解析中であるため、検者には未だ各データがどの群に属するのかは特定できないようにしているが(群間の比較はできない)、全データ内において、筋横断面積と筋線維数の間には有意な相関関係がみられ、トレーニングにより筋線維の増殖が生じうることが示唆された。 今後は、本研究において合わせて取得した筋の微細構造(例:筋原線維面積)や、筋機能(例:筋力・パワー、力調節能力)のデータの解析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り進展しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実施計画に基づき、今後は縦断的研究(トレーニング実験)を進める。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの影響により、予定していた実験・解析の一部を次年度に繰り越すことになったため。使用計画については、当初の計画に基づき、被検者謝金に充当する。
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Research Products
(1 results)