2018 Fiscal Year Research-status Report
Endurance of Label Hereditary Optic Atrophy Caused by Mutation of Mitochondrial DNA
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18K17852
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
松井 康 筑波技術大学, 保健科学部, 助教 (80735762)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | レーベル遺伝性視神経症 / 視覚障害 / ミトコンドリアDNA / 持久力 |
Outline of Annual Research Achievements |
視覚障害の原因疾患の一つにレーベル遺伝性視神経症(Leber’s hereditary optic neuropathy; 以下レーベル病とする)がある。レーベル病はミトコンドリアDNAの変異により発症するという特徴があるが、ミトコンドリアはヒトの身体の代謝において重要な役割を担っている。好気性代謝であるTCA回路ではミトコンドリアが作用し、酸素を使用して多くのATP(アデノシン三リン酸)が作られ、ヒトの重要なエネルギー源となっている。レーベル病は好気性代謝で重要な役割を担うミトコンドリアのDNAの変異がみられることから、好気性代謝に影響を与え、無酸素性作業閾値に何らかの影響を及ぼしている可能性があるのではないかと推測している。 本研究の目的は、ミトコンドリアDNAの変異により発症するレーベル病が、ヒトの持久力に影響を及ぼすかどうかを調べることである。 平成30年度における計画では、レーベル病患者と他疾患が原因である視覚障害者において、心肺持久力を比較、検討することが目標であった。心肺持久力の評価は、全身持久力の指標として広く使用されている最大酸素摂取量・無酸素性作業閾値の測定により行う。測定方法は、視覚障害者でも安全に実施することができるよう自転車エルゴメータを用いて、ramp20W(1分間に20Wずつ増えていく方法)の負荷をかけ、オールアウトするまで運動をしてもらい、その間の最大酸素摂取量・無酸素性作業閾値を測定する。 平成30年度において、評価するための機器の一つである呼気ガス測定機器を用いて、前述した測定方法により予備検討として健常者を用いたデータ測定値の信頼性の確認、及び専門業者による機器のメンテナンス点検作業、設備機器の入れ替えなどを実施して、測定のための準備が完了したという段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
使用予定装置の機器を用いた予備検討を実施した上で、専門業者による機器のメンテナンス点検作業、設備機器の入れ替え作業などが必要となった結果、進行に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
予備検討及び機器の測定準備が整ったため、2019年度は前年度に目標としていた測定を進めるとともに、今年度に目標としている研究課題まで進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
当初計画では、2018年度に本測定を行う計画であった。しかし、使用機器の測定精度確認、メンテナンスに時間がかかり、本測定を行うに至らず、人件費、謝金の支出が生じなかったため、次年度使用額が生じた。この費用は2019年度の本測定を実施時に使用する予定である。
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