2023 Fiscal Year Annual Research Report
Comparison of contributions from pole and ski forces between sub-techniques in cross-country skiing
Project/Area Number |
18K17867
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
藤田 善也 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授 (30633226)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 滑走速度 / 走法 / 比較 / 貢献度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,力センサを内蔵したポールとスキーを独自に開発し,上肢および下肢で発揮される力の滑走速度への貢献度を走法間で比較することである.前年度までには,ポールとローラースキーから発揮される力の検出のためのセンサシステムの開発を実施した. また,スケーティング種目においてサブ走法が切り替わる斜度および速度を特定するための実験を実施した.その結果,約5度の上り坂では,低速滑走時にはV1スケーティング走法を選択,高速滑走時ではV2スケーティング走法を選択することが示された.以上の結果より,同一の斜度においても滑走速度の違いによって選択されるサブ走法が異なることが示唆された. さらに,クラシカル種目においてもサブ走法が切り替わる斜度および速度を特定するための実験②を実施した.その結果,約1~4度の斜度ではダブルポーリング走法が用いられること,約4~7度の斜度ではキックダブルポーリング走法が用いられること,約7度以上の斜度ではダイアゴナル走法が用いられることが示された.以上の結果より,クラシカル種目で用いられるサブ走法は,斜度の違いによって選択されることが明らかとなった. 最終年度には,平地および斜度5度の上り坂においてV1およびV2スケーティング走法中のポールの装着の有無による滑走速度の影響を明らかにした.その結果,V2スケーティング走法はV1スケーティング走法と比較して滑走速度の低下が大きいこと,特に上り坂において顕著な低下を示すことが明らかとなった.これらの結果はV2スケーティング走法ではポールによって大きな推進力を獲得していることを示唆するものである.
|