2020 Fiscal Year Research-status Report
スポーツ脳振盪における眼球運動測定による定量化の研究
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18K17868
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
小野寺 英孝 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (10449390)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | スポーツ関連脳振盪 / 頭部外傷 / 脳振盪 / スポーツ / 眼球運動 / 脳振盪定量化 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の研究概要では脳振盪患者を対象としていたが、COVID-19の影響でデータ収集に困難を生じたため、周辺課題についての後方視的研究を追加した。本研究の目的である眼球運動含む神経症候および意識の変容の解明は、屋外のスポーツ現場で発生する、いわば脳卒中急性期のプレホスピタル診療に類似している。さらに病院に到着してからの診療についても波及させ研究を遂行した。脳振盪は経過観察のみで軽快する事が多いことより医療的見地からは入院加療を必要としない。しかし多くの脳振盪は若年発生であることことから、実際は入院管理がなされ病院側の利益は薄いことが診療拡大の制限となっている。よって波及研究として脳卒中の医療コストの研究を行い成果をSTROKE 2020(LA)で発表、"Hidetaka Onodera, et al. Effect of enteral nutrition on in-hospital infection and hospital expense in stroke patients: a retrospective assessment. Neurologia medico-chirurgica, 2021;61(4):268-274. (IF=1.836)"に掲載された。さらにまた研究の一端として脳振盪からの回復を早めるアプローチとして栄養管理についての方法を開始した。成果をESPEN2020で発表、"Hidetaka Onodera, et al. High protein intake after subarachnoid hemorrhage improves oral intake and temporal muscle volume. Clinical nutrition (Edinburgh, Scotland), 2021.01.040.(IF=6.360)"に掲載された。COVID-19による影響は多大に研究を阻害するものであったものの、波及した研究で一定の成果(国際学会2英文2和文1)をあげた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19によりスポーツ全般が活動中止となり脳振盪発生件数が大幅に減少したこと、さらに通学がなくオンラインになることよりデータ収集が困難となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19によりスポーツへの影響を注視し場合によっては現状のデータで発表を行う。
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Causes of Carryover |
COVID-19により国際学会の移動費が支出されなかったこと。測定機器の使用頻度が減りメンテナンス費用が必要としなくなったことが要因である。次年度はデータ収集に機器のアップデートとともに使用する予定である。
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