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2019 Fiscal Year Research-status Report

developmental changes in children with Developmental Coordination Disorders through an analysis of microgenetic scale

Research Project

Project/Area Number 18K17870
Research InstitutionKanazawa Medical University

Principal Investigator

村上 祐介  金沢医科大学, 一般教育機構, 助教 (70744522)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords発達性協調運動障害 / 知覚 / 運動方略 / 微視的スケール / 運動行動の変容
Outline of Annual Research Achievements

令和元年度は、平成30年度の調査結果を踏まえ、特定の運動課題遂行時の知覚と注意の向け方、運動方略をもとにした心理的側面の変化過程を分析することとした。具体的には、平成30年度に試行的に行った調査項目の中から迷路課題を取り上げ、縦、横、斜めの各方向に線を描いていく際の知覚(線の太さがどのように見えているか)について調査を行った。14名の大学生を対象として調査を行った結果、縦、横、斜めそれぞれの線について、課題加の前後ともに太く感じていた対象者が11名であり、課題の前後ともに狭く感じていた対象者が2名であった。また課題の前は太く感じていたが課題の後は狭く感じるようになった対象者が2名であった。課題終了後の自由記述も合わせて質的に分析したところ、主観的な課題の難しさと線の太さの知覚に関係性が示唆された。特に、課題を行ってみて思っていた以上に「難しい」と感じた対象者は、課題終了後には線を狭く感じる傾向があった。また、今回の調査ではDCD傾向が強い対象者が1名含まれていたが、その対象者は課題の前後ともに線を狭く感じる傾向があり、またそのことに自分自身が気づくこと、あるいは他の人の見え方を知ることにより、全般的な運動行動に変容をもたらす可能性が示唆された。このような結果から、微視的スケールの観点から特定の運動課題遂行時の知覚を分析し、自分自身の特徴を知ることによって、巨視的スケールでの運動行動の変容がもたらされる可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

令和元年度は、平成30年度の予備的な調査をもとに新たな調査を行うことができた。対象者にはDCD特性がない対象者が多かったが、その中にDCD傾向が強い対象者が含まれており、個々のデータを質的に比較しながら分析することができた。またDCD傾向が強い対象者は、自身の特徴に気づくことができたこと、そして他の人の特徴についても知ることで、全般的な運動行動に変容をもたらす可能性が示唆された。加えて、DCD特性がない対象者においても課題前後での知覚の変化が多様であった。このことは、微視的スケールでの変化を分析することの意義を再確認させるものであった。今後の研究の発展に寄与する貴重な資料となった。

Strategy for Future Research Activity

令和2年度は、令和元年度に得られた知見を継続して分析していくために、微視的スケールでの運動課題遂行時の知覚の変化および巨視的スケールでの運動行動の変容について調査を行っていく。具体的には、微視的スケールでの変化を対象者がどのように捉え、その後の運動行動にどのように変化をもたらしたかを巨視的スケールの観点から分析していく。また、令和元年度までの研究内容を整理し、研究論文としてまとめて発表する。

Causes of Carryover

旅費について、令和2年3月に予定していた発達心理学会第31回大会および令和2年3月に予定していた研究打ち合わせ(筑波大学)に参加することができなくなったため、次年度使用額が生じた。令和2年度は研究成果を発表するために、2020横浜スポーツ学術会議(The 2020 Yokohama Sport Conference)に参加するため、そのための旅費の一部にあてる。
また英語で投稿を予定している論文が最終段階で間に合わなかったため、英文校正の予算を使用できなかった。その分は令和2年度の英文校正の予算にあてる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2019

All Presentation (2 results) Book (1 results)

  • [Presentation] 障害のある児童生徒にとって”望ましい”体育授業とは?(2) 「アダプテッド」で支援する体育、そして特別支援教育へ2019

    • Author(s)
      村上祐介、吉岡尚美、加藤彩乃、佐藤貴弘、加地信幸、澤江幸則、内田匡輔
    • Organizer
      特殊教育学会第57回大会
  • [Presentation] 動作の変動の軌跡からみる自閉スペクトラム症児の運動発達特性2019

    • Author(s)
      村上祐介
    • Organizer
      日本アダプテッド体育・スポーツ学会第24回大会
  • [Book] 発達性協調運動障害[DCD]2019

    • Author(s)
      辻井正次、宮原資英、澤江幸則、増田貴人、七木田敦
    • Total Pages
      240
    • Publisher
      金子書房
    • ISBN
      978-4-7608-3275-0

URL: 

Published: 2021-01-27  

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