2021 Fiscal Year Research-status Report
活動筋における脱酸素化応答の応答曲線の特性は酸素供給不足を反映するのか?
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18K17875
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Research Institution | Osaka International University |
Principal Investigator |
奥島 大 大阪国際大学, 人間科学部, 講師 (70735307)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 脱酸素化応答 / 姿勢変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度も前年度に引き続きコロナウイルス感染症の蔓延にともない研究計画を円滑に進めることが困難になった。特に、対象予定者が感染者や濃厚接触者などに該当する状況が生じたため、計画を延期せざるを得なかった。以上の点から、姿勢変化による活動筋酸素動態に関わる研究について引き続き検討を重ねた。この実験では、成人男性を対象に直立姿勢、および仰臥位姿勢で漸増負荷運動試験を実施し、その際、外側広筋や大腿直筋における脱酸素化応答(酸素供給に対する酸素消費のバランス,Deoxy[Hb+Mb])の変曲点と呼吸代償点(RCP)の関連性について検討した。興味深いことに各活動筋のDeoxy[Hb+Mb]の変曲点とRCPの間に有意な相関関係は認められなかった。この結果より、各活動筋のDeoxy[Hb+Mb]の変曲点とRCPは同一の生理学的現象を説明する指標になっていない可能性が考えられた。これらの研究結果は、本研究で予定している脚運動に腕運動を付加する際、Deoxy[Hb+Mb]の変曲点が活動筋の酸素不足を反映する指標になり得ない可能性を示唆するものであると推察される。したがって、Deoxy[Hb+Mb]の変曲点を含む複数の指標を合わせて検討する必要性があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度も引き続き新型コロナウイルス感染症の蔓延にともない、予定していた実験を完遂できなかった。特に、実験対象予定者が感染者や濃厚接触者などに該当する状況が生じてしまったため、計画を延期する必要に迫られた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、予定していた最後の実験を完遂し、各実験結果から活動筋の酸素不足がどのような現象で表されるのかについて検討を進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス蔓延にともない実験を円滑に実施できなかったため、実験に必要な各種機材、消耗品の購入費用、および実験謝礼費用を繰り越す必要が生じた。次年度は、実験に必要な機材、消耗品、および実験者例を中心に使用していく予定である。
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