柔道選手における柔道衣の握りの強さを測る

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 18K17892
• Research Institution: Tokyo Gakugei University
• Principal Investigator: 久保田 浩史 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (70375468)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 柔道 / 受動 / 能動 / 筋力 / 握り

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、実際に柔道衣を握るに近い形で「把持力」を測定し、柔道競技における「強い握り」にはどのような要因があるのか検討することである。柔道衣を握る把持力の強さに関わるものとして考えられるのは、筋力、握り方、力の入れ方、身体との位置関係などである。力の発揮様式における検討では、これまで我々が行なってきた受動的筋力発揮の測定をさらに発展させて、瞬発的に発生する外力に対して筋力を発揮する瞬発的受動筋力を絡めて検討する。また、把握部に柔道衣袖モデルを取り付けて、柔道競技の実際の場面で柔道衣を握る形に近い状態での測定方法を開発するために予備実験を行なっている。また、筋力を発揮するにあたり関節の至適角度があるが、これを柔道競技場面にあてはめて、「腋をしめる」状態や肘を伸ばした状態の比較検討することを刑計画している。しかしながら、今年度は、COVID-19の影響により、実験参加者を募ることが難しく、実際に測定ができなかった。そのため、現在、計画より大幅に研究の進行が遅れている。現在、予備実験を繰り返し、詳細な測定方法を、検討している。
本研究により、柔道衣モデルを利用した測定機器を開発し、かつ、瞬発的受動筋力の測定方法を確立し、その特性を明らかにすることができれば、柔道衣の握りの科学的解明が可能となり、柔道競技力向上に貢献できると考える。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

コロナ禍において、制約なく被験者を募ることができなかったため、実験が遅れている。現在、数名の被験者を対象に予備実験を行っている。

Strategy for Future Research Activity

予備実験をする中で検討すべき事項が新たに生じてきたので、それらの検討すべき事項を解消していく必要がある。その上で、COVID-19の感染対策を徹底して、実験参加者を募り、測定を行う。

Causes of Carryover

COVID-19の影響により、実験参加者を研究室に集めて測定することが不可能となり、研究の進行が止まってしまったため、研究費を使用しなかった。今後、測定に伴う消耗品の購入や、被験者協力謝金などに支出する予定であ る。また、学術学会が開催され、参加が可能となれば、学会に参加する費用にあてる予定である。