2018 Fiscal Year Research-status Report
現場に即した戦術的に月経周期を利用した女性アスリート指導法の構築
Project/Area Number |
18K17902
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
塚田 真希 東海大学, 体育学部, 講師 (20751803)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 月経異常 / アスリート / 階級別競技 / 重量級選手 / 月経前症候群(PMS) / 月経随伴症状 |
Outline of Annual Research Achievements |
審美系及び階級制競技の軽量級の選手における月経異常の問題は多くの報告がされている。しかしながら、重量級の女性アスリートにおける月経異常に関する報告は少ない。実際には重量級女性にも月経異常の問題が頻発していると考えられるが、日本人女性の重量級の競技者の人口は極めて少ないため、研究が多くなされてこなかった。そこで、当該年度は、階級制競技の柔道における女性アスリートの性周期の実態調査を行った。特に、本研究では、重量級の選手の月経異常の発生頻度や状況などについて、軽量級と比較することで、現場の指導者が即時的に使えるデータの創出を目的として実施した。 方法として、18歳から22歳までの大学女子柔道選手を対象に「女子柔道アスリートの月経状況等に関する調査」を実施した。本調査は、日々、競技力向上に取り組み女子柔道選手が女性特有の現象である“月経”に対して、どのような考えを持ち、どのように理解し、どのような行動をとっているかを明らかにするために行った。質問紙は、①プロフィール、②月経・服薬の状況、③PMS(月経前症候群)およびPMDD(月経前不快気分障害)について、③月経随伴症状についての4つから構成し、研究者が作成した。なお、本調査は無記名式で実施した。また、東海大学「人を対象とする研究」に関する倫理委員会の承認を経て行った。 現在、質問紙調査を回収している段階であり、データの分析に至っていない。ここまで、100名以上の対象者に協力をもらい、質問紙を回収した。現在、データ入力を実施中であり、完了後データ分析を行う。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度の研究は、質問紙調査の実施とそのデータ分析を目標としていた。しかしながら、できるだけ多くの対象者を募集するためには、調査のタイミングを統一して行う必要があるため、調査日を遅らせる必要があった。そのため、当該年度は、質問紙調査の実施までにとどまったため、研究の進捗状況としては若干遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
まずは当該年度に実施が終了しなかった質問紙調査のデータを分析し、階級制競技の柔道における女性アスリートの性周期の特徴についてを明らかにする。特に、重量級選手に着目しながら、軽量級選手との違いなどについて顕在化していく計画である。 その後、2つ目の本研究課題としている「性周期とパフォーマンスおよび傷害の発生の関連性」について、現在進行中の結果を見ながら、実施していく予定である。
|
Causes of Carryover |
研究の都合上、調査の日程が遅れたこともあり、予定していた費用を本年度中は、使わないこととなった。翌年度に実施していく分析ならびに学会発表において使用していく計画である。 研究計画残りの3年間の中で、研究を円滑に実施していくために、人件費なども用いながら、計画的かつ効率的に予算を活用していく。
|