2019 Fiscal Year Research-status Report
発育期における全身反応時間発生の機序解明と教育場面での応用
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18K17906
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
大塚 光雄 立命館大学, スポーツ健康科学部, 助教 (20611312)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 全身反応時間 / 発育バイオメカニクス / スポーツバイオメカニクス / スプリント走 / 発育発達 / 地面反力計 / 表面筋電図計 |
Outline of Annual Research Achievements |
どのスポーツにおいても,入力情報に対していち早く反応をして行動する運動能力は重要である.これは発育期に子どもたちが身に付けるべき基礎的な動きのミニマムといえる.本研究では,これまで研究代表者が進めてきた研究を踏まえ,以下の4つの研究課題に取り組み,発育期にある子どもたちに全身反応能力のミニマムを保障し,最終的には子どもたちに学校体育における体力向上や生活の質向上に貢献することを目指した. 研究課題1.発育期における疾走開始動作での全身反応時間発生の機序の解明.研究課題2.疾走開始動作における全身反応時間の年齢,性別毎の標準値の提示.研究課題3.疾走開始動作における全身反応時間を測定評価するアプリケーションの開発.研究課題4.研究課題3を用いた全身反応時間を改善する運動プログラム,単元計画の有効性検証 2018・2019年度では主に研究課題1と3に取り組んだ.研究課題1では,全身反応時間(入力信号到達時間+前筋運動時間+電気力学的遅延)の発育過程を明らかにするため.7~22歳の子ども,成人男性を被験者とし,5m走の全力疾走を行わせる際の各時間を測定した.脳内での入力信号に対する処理時間の変動係数を下げるため,警告刺激から反応刺激(所謂「よーい」からドン)までの時間間隔は一定にした.反応刺激が鳴る前に動き始める予測スタートを防ぐため,全試技の20%をキャッチトライアルとした. 現在,150名の被験者のデータを測定し終えた段階であり,ある程度,必要なサンプル数を確保することができた.各年齢層の被験者の中で不足するサンプル数を集めた後に,研究課題2に取り組みたい.研究課題3では,iOS版のアプリケーションの開発に向けた準備をしており,2020年度上旬にはアプリケーションが開発される手順で進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究課題1では,現在,150名の被験者のデータを測定し終えた段階であり,ある程度,必要なサンプル数を確保することができた.しかし,不足するサンプル数があるため至急その測定を行い,残りの研究につなげたい. また現在,新型コロナウィルスの感染拡大予防のため,研究代表者が所属する研究機関に立ち入ることができない状況となっている.そのため,研究活動に制限がでている.
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Strategy for Future Research Activity |
上記研究課題1に関しては,さらに2020年5月にデータを再びとる予定でおり,研究課題2に関しては9月までに完了する予定でいる. 研究課題3は,在宅勤務であっても実現可能である. 研究課題4に関しては,被験者を探すところから始まるが,現在の新型コロナウィルスに関する情勢が収束しない限り,計画通りの実験を行えない可能性がある.
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Research Products
(2 results)