2020 Fiscal Year Research-status Report
The interactive effects of exercise and diet on vascular endothelial function
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18K17910
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
三浦 康平 広島修道大学, 健康科学部, 助教 (70801679)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 血管内皮機能 / 動脈硬化 / 運動トレーニング / 血流依存性血管拡張反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
過去2年の実験から下肢の動的運動時,非運動肢である上肢の上腕動脈血管内皮細胞の機能を改善するといった急性的な影響が示唆された。この結果をふまえ,2020年度は下肢運動の継続実施,すなわち運動トレーニング実験を行い,急性効果が慢性効果に定着する過程について検討した。健康な若年者8名をトレーニング群と対照群にランダムに分けた。トレーニング群の被験者は60分間の下肢自転車エルゴメータ運動を週3回(3日間の連続実施は避ける),4週間継続した。運動強度は中等度(心拍数:約130bpm相当)とした。介入前後に血管内皮機能の評価を行った。血管内皮機能は血流依存性血管拡張反応(FMD)測定により最大血管拡張率(%FMD)を算出して評価した。トレーニング群では,最高酸素摂取量(peakVO2)は有意な増加を示したが,%FMDは増加傾向ではあったものの有意な差は認められなかった。コントロール群では,いずれの測定項目においても有意な変化は認められなかった。仮説通りの結果は得られなかったが,この原因として,新型コロナウイルスの感染拡大に伴い,実験施設の立ち入り制限や実験遂行のための感染予防対策等に時間を要したことで当初の計画から遅れが生じ,予定していた被験者数で実施することができず,実験結果に統計的な差が得られなかったと考えられる。そのため,申請時の研究期間を1年間延長した。2021年度は2020年度に実施したトレーニング実験を当初計画していたサンプル数まで被験者を追加して行った上で再度解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い,実験施設の立ち入り制限や実験遂行のための感染予防対策等に時間を要したことで予定していた被験者数での実験実施が出来なかったため,当初の計画より進行がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度に実施した運動トレーニング実験を4名程度追加で実施し,サンプル数を増やした上で下肢運動の継続実施により非運動肢である上肢の上腕動脈血管内皮急性効果が慢性効果に定着する過程について改めて検討する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大によって2020年度に発表を予定していた学会が中止となったことや,実験計画の遅れにより十分なデータを収集できず発表を見送ったため,その経費を次年度へ繰り越し,しかるべき学会で発表する予定である。また,次年度計画している実験の遂行に必要な物品の購入や被験者および実験補助者への謝金,その他諸経費に使用する予定である。
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Research Products
(3 results)