2021 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔食事・運動指導システムの実用化に向けた肝臓リハビリテーションプログラムの構築
Project/Area Number |
18K17918
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
呉 世昶 筑波大学, 医学医療系, 研究員 (10789639)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 振動刺激 / 加速度訓練 / 運動 / 遠隔指導 / マイオカイン / 糖代謝 / 疲労 / 生活習慣病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は医療組織における多数の患者の支援策として,さらに積極的に対応できる遠隔運動指導システムの実用化を目的とした。生活習慣病に対して運動療法は基本治療として重要であるが、心理的・身体的な障害や疲労しやすい点より、運動療法の実践と継続が困難である症例も少なくない。そこで,娯楽性・安全性・継続性に優れ,尚且つ効果的な運動療法の代替手段の確立が求められている。運動を避けがちな生活習慣病に対して、遠隔運動指導で使える新たな運動方法を提案することが重要である。 本研究では、日常の運動が困難な者でも楽しく実施可能な「適切かつ誰でも続けられる運動療法」をコンセプトに、ストレッチとリラクゼーション(拮抗筋の交互弛緩の誘発)動作で構成された振動刺激を用いた新規プログラムを構築することである。 我々は加速度訓練法(高速で微細振動するプラットホーム上で行うトレーニング)を応用し,高度の疲労感を伴わない等,継続性や効率性に優れた運動療法に代わる新規振動刺激プログラムを考案した。本プログラムは30分間の短い時間で全身の骨格筋を効率的に刺激する25種目の動作で構成され、従来の加速度訓練とは違い、参加者は自発的な動作を必要とせず,リラックスした状態で実施が可能である。 本研究では日常の運動実践が困難な中高年肥満者24名を対象とし、本プログラムを実施した。試験は単群のクロスオーバー試験とし、安静期の測定と本プログラム実践時の測定を行った。強制振動による不随意性の筋収縮により、マイオカインの改善と共に糖・脂質代謝能の改善効果が明らかとなった。また、対象者は本プログラム実施により、疲労感を訴えなかった。 この結果から、運動を避けがちな者においても、本プログラムは高度の疲労感を伴わない等,継続性や効率性に優れた効果的な運動方法として考えられた。本プログラムは遠隔運動指導で無理なく十分使えると考えられた。
|