2020 Fiscal Year Research-status Report
潜水反射試験により示される自律神経機能は加齢の影響を受け、血圧と関連するか?
Project/Area Number |
18K17939
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
小西 真幸 常葉大学, 健康プロデュース学部, 講師 (10711187)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 潜水反射試験 / 自律神経 / 血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルスの影響により、2020年度の実験がすべて中止となった。そのため、2020年度はこれまでのデータを詳細に解析した。 潜水反射試験中の血圧応答(交感神経機能)には3種類のパターンが存在することを確認した。血圧が増加、血圧に明確な変化なし、血圧が低下の3パターンである。潜水反射試験中の血圧応答を検討した先行研究では、顔面冷却および止息により血圧は増加する、または変化しないことが報告されている。これらの研究では約20~50歳代の健常者が対象であったが、我々は40~80歳と幅広い中高齢者を対象としており、さらに健常者だけでなく循環器疾患や糖尿病等の有疾患者もデータに含まれている。我々のデータでは、57名中39名は血圧が増加、7名は血圧に明確な変化なし、11名は血圧が低下に分類された。現時点では各集団に年齢や体組成に明確な違いは認められない。潜水反射試験中の心拍応答(副交感神経機能)は、心拍数が低下または明確な変化なしの2種類にパターン分類された。先行研究においても、顔面冷却および止息により心拍数が低下しない遺伝子多型の存在が報告されている。潜水反射試験中の血圧応答3パターンおよび心拍応答2パターンの組み合わせから、自律神経機能を6パターンに分類可能となる。自律神経機能を変化の方向からパターン分類することで、自律神経機能の大きな個人差に寄らず、自律神経機能を評価することができるかもしれない。しかしながら、これまでに潜水反射試験中の血圧・心拍応答から自律神経機能をパターン分類した研究はなく、今後さらに対象者数を増やした解析が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響により、令和2年度はほとんどの実験を見送らざるを得なかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度も新型コロナウイルスの状況を注視しながら、対象者の安全に最大限留意し、可能な範囲で実験を再開する予定である。しかしながら、予定よりも対象者数は減少する可能性も否めない。これまでに得られたデータと新規データを組み合わせ、詳細な解析をおこなう予定である。
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Causes of Carryover |
2020年度は新型コロナウイルスの影響によりすべての実験が中止となったため、次年度使用額が生じた。2021年度は新型コロナウイルスの状況を踏まえ、順次実験を再開する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Effects of physical fitness on diving bradycardia in middle aged Japanese men2020
Author(s)
KONISHI, M, NAKAMURA, N, TABATA, H, TANISAWA, K, HIGUCHI, M, SAKAMOTO, S
Organizer
ECSS 25th Anniversary Congress 2020
Int'l Joint Research
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