2023 Fiscal Year Annual Research Report
An Exploration of psychological support methods for college athletes from the perspective of stress tolerance
Project/Area Number |
18K17947
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
門利 知美 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (10781552)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ハーディネス / レジリエンス / ストレス耐性 / ストレスマネジメント / 心理サポート方法 |
Outline of Annual Research Achievements |
アスリートは日常生活でのストレスのみならず、スポーツ特有のストレスも抱えている。そのため、競技力向上に向けた心身のトレーニングに加えてストレスマネジメントの実施が非常に重要である。本研究では、ストレスに対する性格特性を指す「ハーディネス」と精神的回復力を指す「レジリエンス」に着目し、ハーディネスとレジリエンスの組み合わせのタイプ(①ハーディネス・レジリエンスともに高いタイプ、②ハーディネスは低く、レジリエンスは高いタイプ、③ハーディネスは高く、レジリエンスは低いタイプ、④ハーディネス・レジリエンスともに低いタイプ)によって心理的ストレス過程や、ストレス負荷時の身体反応表出とストレス状態からの回復力に違いがみられるのかを質問紙調査とストレス課題実験から明らかにし、ストレスマネジメントに重きをおいたメンタルサポート実施時の資料を得ることを目的とした。 まず、ハーディネスとレジリエンスがどのようにストレス関連変数へ影響を与えているのかについて、ハーディネスとレジリエンスを独立変数、ストレッサー、ストレス反応、ストレスコーピングを従属変数とした交互作用の検討を質問紙調査により実施した。その結果、ストレス反応においてハーディネスとレジリエンスの交互作用が認められ、ハーディネスが低い場合にレジリエンスがストレス反応へ影響を与えていることが示唆された。次に、直接的な心理的ストレスとなり得る負荷を受けた際に、ハーディネスとレジリエンスが心理学的・生理学的・行動学的指標と精神的・身体的回復力に及ぼす影響を明らかにするためにストレス課題実験を行った。その結果、両者と生理学的指標(変化量)の間に関連性が認められた。ハーディネスが低くレジリエンスが高い場合、ストレス課題実施直後に拡張期血圧が下降しており、高いレジリエンスはストレス負荷時の身体反応と関係している可能性が示唆された。
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