2019 Fiscal Year Research-status Report
抗肥満薬開発を目指したガラニンの脂肪摂取メカニズム研究
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18K17961
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
椎谷 友博 新潟大学, 医歯学系, 助教 (80613190)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ガラニン / 肥満 / 摂食調節 / 視床下部 |
Outline of Annual Research Achievements |
ガラニンは視床下部に発現する神経ペプチドの一種で、摂食行動を調節する作用がある。また、高脂肪食をマウスに与えると、摂食行動が促進し肥満を呈することが分かっている。さらに、ガラニンは高脂肪食への嗜好性を高める可能性が考えられている。このため、高脂肪食による肥満形成時に視床下部でのガラニンを観察し、肥満形成への関与を検討する。視床下部には、摂食促進作用のある神経ペプチドYを産生する神経や摂食抑制作用のあるプロオピオメラノコルチンを産生する神経が存在する。ガラニン産生神経がこのような摂食調節性神経とのどのように相互作用するのか検討する予定である。マウスを高脂肪食で飼育すると、コントロール食に比べて体重の増加が観察された。このような条件下でガラニン発現の検討を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウス視床下部におけるガラニンのmRNA発現を観察するために、in situハイブリダイゼーション法の実験系を立ち上げた。ガラニンmRNAに対するin situ用RNAプローブを作成し、条件検討を行った。また、視床下部におけるガラニンのペプチドレベルでの発現を観察するために、免疫組織化学染色法の実験系を立ち上げた。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスを高脂肪食で飼育すると体重の増加が観察された。このような条件下で視床下部でのガラ人発現を観察した。今後は、視床下部における神経核ごとにどのような影響があるか、細かく観察していく予定である。
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Causes of Carryover |
2019年度には研究室の改修や研究室の立ち上げ作業により時間を費やす結果となった。研究室の立ち上げ作業が完了し、研究面での環境が整ったので、2020年度は本格的に研究を遂行することができる。
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