2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K17977
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
橋本 良太 順天堂大学, 医学部, 助教 (60433786)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | システイン / シスチン / マクロファージ / 酸化LDL / 動脈硬化 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの研究成果として「マクロファージの酸化LDL取込みをシスチン(システインの代謝物)が促進する」というデータを得ていたため、その作用機序を解明することが新たな課題となっていた。そこで、当該年度の研究計画は①「この新たな研究課題」ならびに②当初から予定していた「マウス(in vivo)にてシステインの摂取量と副作用の関係のモニタリング」を実施することであった。 ①の計画に関して、スカベンジャー受容体は酸化LDLなどの変性リポタンパク質を認識する。マクロファージの泡沫細胞化に主要な役割を果たすスカベンジャー受容体はCD36とCD204(SR-A)であるが、システインおよびシスチンはこれらスカベンジャー受容体の発現量に影響を及ぼさなかった。次に、マクロファージの泡沫細胞化に関わる別のスカベンジャー受容体を探索したところ、一つの候補としてMarcoが浮上してきた。現在、Marcoの発現量および機能に対するシステインおよびシスチンの作用を検討している。 一方②の計画に関して、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威を振るう中、緊急事態宣言や不測事態による研究中断が実験動物に与える不利益を考慮し、長期的な計画が必要な「in vivo」の実験を延期することにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19が猛威を振るう中、緊急事態宣言や不測事態による研究中断に備えるため、当初予定していた研究時間を確保できなかった。そのため研究が遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終目的は、「システインの過剰摂取に起因する動脈硬化の増悪の評価及び機序」および「副作用を出さない最適なシステイン摂取量」を明らかにし、システイン摂取の対応策を提示することである。 次年度は、「マクロファージの酸化LDL取込みをシスチン(システインの代謝物)が促進する機序」を明らかにするために、Marcoの発現量および機能に対するシステインおよびシスチンの作用を検討する。また「マウス(in vivo)にてシステインの摂取量と副作用の関係のモニタリング」の開始時期については、COVID-19の状況に応じて判断したい。
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Causes of Carryover |
「7. 現在までの進捗状況」で述べたように、当初予定していた研究時間を確保できなかった。そのため、所要額よりも実支出額が少なく次年度使用額が生じた。生じた次年度使用額は、当該年度に予定していた「マウス(in vivo)にてシステインの摂取量と副作用の関係のモニタリング」を実施するために使用する予定である。
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Research Products
(3 results)