2019 Fiscal Year Research-status Report
改良版食品摂取の多様性得点の開発と妥当性および有用性の検討
Project/Area Number |
18K17994
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
横山 友里 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (30781231)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 高齢者 / 食品摂取の多様性 / 食事の質 / フレイル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、現在の日本人高齢者の食品摂取の多様性を適切かつ簡便に評価可能な『改良版食品摂取の多様性得点(DVS)』を開発し、その妥当性およびフレイル予防に対する有用性を検証することを目的としている。 今年度は、DVSおよび前年度に作成した改良版DVSと炎症性マーカーとの関連を検討した。解析対象は2012年鳩山コホート調査または2013年草津縦断調査に参加した65歳以上の地域在住高齢者1072名とし、DVS(熊谷ら、2003)、改良版DVS(MDVS1、MDVS2)と、高感度CRPおよびIL-6との関連を比較検討した(IL-6との関連については、IL-6の測定が実施できた草津縦断調査の参加者のみ(n=499)を対象とした)。性・年齢を調整した重回帰分析の結果、高感度CRPについては、統計的に有意ではないものの、DVSが高いほど高感度CRPが低い傾向を示したが(標準化偏回帰係数(β)=-0.060, P=0.051)、MDVS1(β=-0.026, P=0.403)、MDVS2(β=-0.013, P=0.669)とは有意な関連がみられなかった。IL-6については、DVSのみ有意な関連がみられ(β=-0.149, P=0.001)、MDVS1(β=-0.057, P=0.197)、MDVS2(β=-0.055, P=0.216)は有意な関連がみられなかった。以上の結果から、摂取量を加味し、構成食品の追加や各構成要素の重みづけを行った改良版DVSは、炎症性マーカーと関連しないことが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
学会発表や炎症性マーカーとの関連解析は予定通り実施できたが、解析結果をふまえ、改良版DVSの見直しが必要になったため、当初の計画よりやや遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
地域の介護予防・フレイル予防の現場等での汎用性をふまえ、改良版DVSの見直しを行い、健康アウトカムに対する予測妥当性および他地域での妥当性を検討する。
|
Causes of Carryover |
IL-6の測定に係る経費の一部を研究室内の別予算から支出することができたため、研究費の使用額が減少した。 繰越分については、次年度の研究成果に公表に係る費用(英文校正費、論文掲載費等)に使用する予定である。
|
Research Products
(2 results)