2019 Fiscal Year Annual Research Report
Influence of breastfeeding and mother's diet on infants' allergy
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18K17996
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Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
松永 安由 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 ワクチン・アジュバント研究センター, 特任研究員 (40802591)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 母子栄養 / 乳幼児アレルギー / 母乳 / 核酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
食物アレルギーやアトピー性皮膚炎は、特に乳幼児において患者数が多い。各疾患の症状によるQOLの低下、乳幼児やその家族の栄養状態の悪化や負担の増加等、多くの問題が指摘されており、これら疾患の発症機序の解明、さらには根本的な予防法ならびに治療法の確立は必要急務とされている。 本事業では、乳幼児期のアレルギーと母親の食生活ならびに母乳哺育との関連に注目し、研究を行った。ヒトを対象としたビッグデータ解析から見出された候補因子について、動物モデルを用いて因果関係を明らかにしていくことで、新規アレルギー発症制御因子の発見ならびに、予防および治療法への応用を目指した。 ヒトサンプルを用いたビッグデータの解析から、母乳に含まれる核酸成分が乳児のアレルギー発症に関連している可能性が示された。さらに母乳中核酸成分と母親の食事との関係を調べたところ、母親のβカロテン摂取量と正の相関があることが判明した。これらヒトを対象にした解析によって得られた結果をもとに、食餌性βカロテン並びに仔獣のアレルギー発症に着目したマウス実験を行った。その結果、妊娠中ならびに授乳中の母獣のβカロテン摂取が仔獣のアレルギー症状を抑制する可能性を示唆する結果が得られた。 本リバーストランスレーショナル研究から得られたデータを基盤として、今後、母乳中核酸成分の関与について検体数を増やして解析するとともに、マウス実験を継続していくことで「食餌性βカロテン→母乳中核酸→乳幼児アレルギー発症の予防」へと繋がるカスケード反応のメカニズムを解明出来ると期待する。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Maternal ω3 docosapentaenoic acid inhibits infant allergic dermatitis through TRAIL-expressing plasmacytoid dendritic cells in mice2020
Author(s)
So-ichiro Hirata, Takahiro Nagatake, Kento Sawane, Koji Hosomi, Tetsuya Honda, Sachiko Ono, Noriko Shibuya, Emiko Saito, Jun Adachi, Yuichi Abe, Junko Isoyama, Hidehiko Suzuki, Ayu Matsunaga, Takeshi Tomonaga, Hiroshi Kiyono, Kenji Kabashima, Makoto Arita, Jun Kunisawa
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Journal Title
Allergy
Volume: 00
Pages: 1-17
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Microbe-dependent metabolite of α-linolenic acid alleviates contact hypersensitivity by inhibiting the development of inducible skin-associated lymphoid tissue2019
Author(s)
Takahiro Nagatake, Shigenobu Kishino, Nahoko Kitamura, Jun Adachi, Yuichi Abe, Junko Isoyama, Kento Sawane, Tetsuya Honda, Yoichi Miyamoto, Azusa Saika, Koji Hosomi, Ayu Matsunaga, Masahiro Oka, Takeshi Tomonaga, Kenji Kabashima, Jun Ogawa and Jun Kunisawa
Organizer
第48回日本免疫学会学術集会
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