2018 Fiscal Year Research-status Report
局所パターン学習とは何か:統一的定式化と理論性能保証
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18K18001
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
末廣 大貴 九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (20786967)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マルチインスタンス学習 / Shapelet / 汎化性能 |
Outline of Annual Research Achievements |
・局所特徴学習の統一的な枠組み 局所特徴学習が,Multiple-Instance Learning として問題設定,定式化できることを示した.提案した定式化は,従来のいくつかの定式化を統合した枠組みになっており,特に,時系列解析などで行われているShapelet学習なども本提案の定式化に還元できることを示した.また,本定式化においては,従来研究と異なり,局所特徴パターンの学習対象を無限のパターンに広げていることから,一見学習が困難に思える点で非常にチャレンジングな問題設定となっている. ・汎化性能の理論的保証 汎化性能の理論および,定式化した問題に対する学習アルゴリズムを構築した.汎化性能の理論は,本研究で提案した定式化の大きな後ろ盾になるだけでなく,有力とされていた従来の定式化(画像認識や,時系列分析などで提案されていたヒューリスティックな定式化)のいくつかにも理論的な正当性を与えることになっており,様々なドメインにインパクトを与える研究成果となっている.また,提案したアルゴリズムは,無限に存在する局所パターンの中から,効率的に有用なパターンを学習することができる.なお,定式化及び汎化性能の理論に関する成果はすでに国内研究会で発表済みである.また,プリプリントバージョンはすでに英語でも発表済みで,現在国際ジャーナルに投稿中である. ・実用性 提案したアルゴリズムが,汎化性能を維持したままヒューリスティックを用いて効率化できることを示した.実応用として,スポーツ動作解析や,医療画像解析など,幅広い分野に適用を行い,各研究会にて発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的である,局所特徴学習の統一的な枠組み,汎化性能,実用性に関して十分な成果を上げており,進捗はおおむね順調である.国際学会,ジャーナル等での発表にやや時間を要しているため,論文執筆活動を強化し,加速していく予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は特に論文執筆活動に注力し,国際学会,ジャーナル等で発表を行っていく予定である.また,実応用のニーズに応えるため,アルゴリズムのさらなる効率化を図る.
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Causes of Carryover |
計算機実験が予定より格安に利用することができ,また,当初予定したよりも早く基礎実験が完了したため,計算機を購入する費用(物品費)ならびにレンタル費用(その他)が軽減された.来年度は計算効率化に重点を置くため,より大規模な実験に伴う計算リソース費用に使用する.
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Research Products
(4 results)