2018 Fiscal Year Research-status Report
疎計測情報から極限環境の物理ダイナミクスを見える化するデータ同化システムの創出
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18K18018
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
加藤 博司 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 研究開発員 (70722536)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 飛行試験 / 表面圧力計測 / データ同化 / CFD / 圧力孔 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、極限環境にさらされる航空宇宙機から得られる疎な計測情報とデータ同化技術を活用し、運用中航空宇宙機の状態推定を実現する基盤技術の構築を目指している。本年度に取り組んだことは、以下の2点である。 1. 研究対象の選定・計測データ取得用の試験体の製作・試験 計測、計算がともに難しい極限環境下のシステムとして、飛翔中の飛翔体周りの流れ場を対象にすることに決定した。そして、計測情報として表面圧力情報を取得することとし、飛行試験用機体の製作をすすめた。研究予算の制約上、既存機体を流用し、許容できる計測装置として、8点で同期された圧力計測装置を新規開発し、飛行中の翼表面圧力8点を計測可能な試験体を構築した。構築した飛行試験体の性能確認のために、風洞試験を実施し、試験装置が正常に動作することを確認した。そして、飛行試験を2回を実施し、飛行中の表面圧力値を問題なく取得した。 3. 流れ場可視化システムの開発 飛行試験体の製作と並行して、データ同化手法による流れ場視化のために必要な流体計算環境の構築も進め、飛行試験体の翼単体計算格子を製作、および、流体計算を実施し、データ同化手法の検証環境を整備した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究遂行に必要な計測データ取得のためのハードウェアの構築、および、アルゴリズム研究に必要なソフト環境の構築の目途が立ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度に取得した風洞試験データおよび飛行試験データの解析、および、2019年度中に、2018年度試験で得られた知見を基にした追加の試験を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
(理由)飛行試験模型製作費が、既存機の活用により想定より安価に済んだため (使用計画)追加試験費用として活用する予定である。
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Research Products
(5 results)