2019 Fiscal Year Research-status Report
マルチチャンネルデータを用いた三次元脳MR画像の高精細化と高精度な領域分割
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18K18078
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
岩本 祐太郎 立命館大学, 情報理工学部, 助教 (30779054)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 超解像技術 / セグメンテーション / クラス分類 / 脳画像解析 / 深層学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は画像処理による【課題1】三次元脳MR画像の高精細化と【課題2】高精度な領域分割法の提案を目的とする。 【課題1】三次元脳MR画像の高精細化の成果として、近年注目を集めている深層学習を用いた手法を新たに提案した。提案手法では、高解像度で取得可能なシーケンスのMR画像を用いて、同患者の低解像度でしか取得できないシーケンスのMR画像を高精細化するガイドあり深層学習手法を確立し、高精度・高速に高精細化することが可能となった。また、高解像度で取得可能なカラー画像を用いて低解像度でしか取得できない深度画像においても、カラー画像をガイドとすることで高精細化することを確認し、様々なアプリケーションにおいて有効であることを実証した。 【課題2】三次元脳MR画像の高精度な領域分割法の成果として、深層学習を用いた小児水頭症患者における脳室セグメンテーション手法の提案を行った。提案手法では、注目スライスとその上下スライスを利用することで三次元構造を考慮した2.5D Unetと症例数が少ないことに対処するために大人の症例で事前学習後、小児水頭症患者でfine tuningすることでセグメンテーション精度を向上できることを示した。
その他の成果として、深層学習による高精度なPET画像のbrain amyloid plaque load(BAPL)スコア分類手法を提案した。提案手法では、cross entropy lossにクラス内分散を小さくするcenter lossを加えることで分類精度が向上することを確認した。また、各データを標準脳にマッピング後、Mixupによるデータ水増しを行うことで医用画像におけるデータ数が少ない問題を解決し精度向上に寄与することを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
三次元脳MR画像の高精細化では、これまで提案されている深層学習手法より高精度な手法を提案することができた。また、深層学習を用いることで従来の最適化手法に比べ高速に処理することが可能となった。 三次元脳MR画像の領域抽出では、新たに小児水頭症患者を対象に脳室をセグメンテーションする研究を開始し、高精度に領域抽出する手法を提案することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
三次元脳MR画像の高精細化では、現在の手法が二次元画像を対象としており、三次元画像においては画像スライス毎に処理を行う必要がある。そのため、今後は三次元画像を対象とし、三次元畳み込みネットワークによる三次元構造を考慮した更なる高精細化を図る。 三次元脳MR画像の領域抽出では、更なるセグメンテーション精度の向上を図るため、入力データに対して、ユーザがガイドするインタラクティブモデルを新たに提案する。
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Causes of Carryover |
計画時に予定していた国際学会に参加できなかったため差額が生じた。最終年度はこれまでの研究成果を学会誌に投稿するための校正費や国際学会で発表するための渡航費に利用予定である。
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Research Products
(8 results)