2019 Fiscal Year Research-status Report
複数の有彩色照明下におけるカラーラインを用いた照明推定
Project/Area Number |
18K18080
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
神納 貴生 大阪工業大学, 情報科学部, 講師 (10636070)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 照明推定 / 照明光分離 / カラーライン / color line / 領域抽出 / X線画像 / ノイズ低減 / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和1年度は,提案する照明色推定と照度マップ推定手法を統合して,単一の画像から撮影シーンの照明光成分を推定する手法について検討した.いくつかのデータを基にまずは単一の有彩色照明下での実験を実施した.その結果,推定した照明光成分から補正した画像において,一定程度の精度が得られた.次年度では,複数の有彩色照明下でのデータベースへ適用してその精度を検証し,それらをまとめることで論文かを目指す.また,それと並行して,提案手法と他の異なる特性を持つ照明色推定手法とを組み合わせることで,精度やロバスト生を向上させる手法についても検討する必要がある. また,それらとは別に,医用画像に対して画像のノイズを低減し,対象組織の領域を推定する手法について開発を進めた.こちらは,撮影されたCT画像から画像の連続性を活かしてノイズを取り除き,動的輪郭法を活用することで特定の組織領域のみを抽出した.実際に,マウスの鼻腔の粘膜領域をその成果により推定し,新薬の効果を評価した論文が投稿されている. 工業製品の保守点検のために,X線画像のノイズを抑えて必要な特徴を可視化する技術についても開発を進めた.具体的にはX線画像内の周波数成分に着目し,ノイズと構造を分離し,構造を構成する成分のみを強調することでノイズを抑えた可視化を実現した.その成果をまとめたものは国際会議へ投稿したが,新型コロナウイルスの影響で,国際会議が令和2年度11月まで延期したため,業績としては令和2年度のものとなる.これについては,引き続きノイズ除去などについて研究を進める.具体的には,ノンローカルミーンなどを利用した構造情報の抽出を組み合わせる予定である.ただし,ノンローカルミーンなどは,必要な異常情報まで消してしまうことに十分留意する必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データベースの構築が遅れている.複数の有彩色照明下のサンプルを撮影し,データベースを構築しているが,照明の光量が想定よりも低く,撮影サンプルのバリエーションが確保できない状態であるため,新たに機材を購入して,追加でデータを収集する予定である.それに伴い,照明光分離での精度検証がまだ不十分である.データ数を増やして精度を検証した後,学会論文や論文誌としてまとめる予定である. 提案手法と他の異なる特性を持つ照明色推定手法とを組み合わせることで,精度やロバスト生を向上させる手法についての検討は,そのデータベースを基に実施する.
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Strategy for Future Research Activity |
高い輝度が出力できる有彩色照明を導入し,現在撮影できていない広範囲のシーンを対象としたサンプルを撮影することで,データベースを拡充させる. またその上で,照明光分離精度を検証し,場合によっては改良を加えて論文としてまとめる.現時点では,単一の有彩色照明下での検証結果をまとめている段階である. 既存の照明色推定手法との組み合わせでは,本アプローチと既存手法の一つGrayPixelで精度の良いシーン傾向が異なるため,それらを組み合わせることで,精度向上およびロバスト性の確保を図る.令和1年度には,できなかったため,これらを継続して実施し,実現する.
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Causes of Carryover |
交付申請書に記載したとおり,初年度に分光放射輝度計を購入するために予算配分していたが,減額されたことにより購入できなくなったため,初年度予算を他の年度へ繰り越すよう計画変更したためである.
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[Journal Article] A Novel Approach for Investigating Upper Airway Hyperresponsiveness Using Micro-CT in Eosinophilic Upper Airway Inflammation such as Allergic Rhinitis Model2019
Author(s)
Dan Van Bui, Akira Kanda, Yoshiki Kobayashi, Yoshiko Sakata, Yumiko Kono, Yoshiyuki Kamakura, Takao Jinno, Yasutaka Yun, Kensuke Suzuki, Shunsuke Sawada, Mikiya Asako, Akihiko Nakamura, David Dombrowicz, Keita Utsunomiya, Tanigawa Noboru, Koichi Tomoda and Hiroshi Iwai
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Journal Title
Biomolecules
Volume: 9(7)
Pages: pp.252-263
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research