2020 Fiscal Year Annual Research Report
Improving intelligibility of bone-conducted headphones in noisy enviroment
Project/Area Number |
18K18081
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
村上 泰樹 九州大学, 芸術工学研究院, 助教 (90779646)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 骨伝導音 / 聴覚モデル / 数値シミュレーション / 耳音響放射 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、聴覚モデルを用いて騒音環境下で聞き取りやすい骨導ヘッドフォンを実現することを目指す。しかし、気導音の伝搬経路に比べると骨伝導音の伝搬経路は不明瞭であり、複雑であることが分かっている。そのため、従来提案されている気導音向けの音声明瞭化手法を適用することが困難である。そこで、特に騒音環境下での骨伝導音の伝搬特性を明らかにし、音声明瞭化を試みることを目的として、次の2つの課題を検討した。まず、(1)刺激誘発性耳音響放射(SFOAE)を用いた骨伝導音に対する騒音の影響について検討を行い、次に(2)3次元蝸牛モデルの構築とその数値シミュレーションを用いた骨伝導音に対する騒音の影響について検討を行った。 課題1については、SFOAEを用いることで騒音に対する刺激音の聴覚マスキングの傾向を聴覚末梢系レベルで考察した。実験は、気導音ならびに骨導音それぞれのSFOAEを測定し、騒音の影響によって聴覚末梢系レベルでの応答が減少することを確認した。この減少が聴覚マスキングと関係している。しかし、その傾向は気導音と骨導音では明確に異なっていた。この差が気導音の明瞭化手法を骨導音に適用することが困難である理由であると推察される。 課題2については、課題1で行われた実験の発生メカニズムを検討するために数値シミュレーションを行った。そのために、3次元蝸牛モデルの高速解法を提案した。数値シミュレーションの結果は、課題1の結果に反して、気導音と骨伝導音から得られるSFOAEの特徴を同様であるという結果が得られた。
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Research Products
(2 results)