2019 Fiscal Year Research-status Report
高速不可視光計測を用いた任意物体の動的質感拡張に関する研究
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18K18086
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮下 令央 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任助教 (40808721)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | プロジェクションマッピング / マーカーレス / モデルレス / 高速法線計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、運動や変形を伴う物体を対象としたマーカーレスかつモデルレスのプロジェクションマッピングを達成し、それにより任意物体の質感表現を拡張することである。 前年度は高速に法線を計測するシステムとマーカーレスかつモデルレスの制約下で任意形状の対象に対しプロジェクションマッピングを行うアルゴリズムを開発した。今年度はこれらのシステムを拡張し、仮想的な照明環境の動的変更や複数質感の同時表現などを実現した。動的な照明環境は質感のより詳細な認識を手助けするものであり、複数質感の同時表現とともに実応用上有用な拡張である。 また、今年度は本研究に関する招待講演やデモンストレーションを通して成果の周知を積極的に行った。 さらに、上記の高速法線計測システムで得られた法線情報を基に、対象上の座標を規定し、より高精度かつ頑健なマッピングを行う研究を進めた。本研究が目指すマーカーレスかつモデルレスの状況において、あらゆる対象のトラッキングを行うことは論理的に不可能であると考えられる。そのため本研究のトラッキングにおいては多少のドリフトを許容することになるが、一般物体に仮定できる範囲でモデルレスの制約を緩和することで、より高精度かつ頑健なトラッキングが可能となり、より自由度の高いプロジェクションマッピングが実現できると考えられる。今年度はトラッキング情報と対象形状を基に対象上の座標を規定する手法について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
マーカーレスかつモデルレスのダイナミックプロジェクションマッピングを実現するという当初の研究計画を達成し、本年度はは提案したシステムとアルゴリズムの改善を進めているため、当初の計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
より高精度かつ頑健なマッピングを行うためには得られた法線情報から対象形状を把握し、座標を規定する数理的な操作が必要となる。今後はマッピングに関する先行研究について調査し、法線情報を有効に利用しながら高速高精度かつ頑健なマッピングを行う手法の確立を目指し研究を推進する予定である。
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