2021 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on Concentration Estimation and Control Based on Spontaneous Blinking
Project/Area Number |
18K18092
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
上間 裕二 大阪府立大学, 研究推進機構, 客員研究員 (20713671)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 瞬目 / 自律神経活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、人の瞬目の中でも自発性瞬目に注目して人の集中度を定量的に評価する手法を構築することを目的としている。令和3年度では昨年度に引き続き単純計算課題中と安静状態における瞬目パターンに関する比較検証を行った.被験者を増やして再現性を確かめることを目的としており、検証内容は昨年度と同様に単純計算課題に取り組んでいる状態か安静の状態かを瞬目パターンから区別できるか検証した。追加で10人の被験者実験を実施し、課題区間と安静区間において瞬目の頻度が有意に 異なることを確かめた。さらに、個人毎の比較においても約9割が同様の傾向を示すことを確かめられ再現性が高いことが示唆された。次に、本実験において同時に計測していた自律神経活動の分析を通じて、瞬目と自律神経活動に基づく疲労度に関連があることが示唆された。瞬目を用いて集中度を定義しうる範囲を明らかにするために、疲労度が瞬目に与える影響は重要な要素であるため、本年度では瞬目と自律神経活動についても検証を実施した。具体的には、瞬目に関するパラメータとして定義した瞬目の強度、時間および間隔と自律神経活動を比較した。実験条件として週に1回固定曜日・時間に実施される講義中を対象とし、講義に参加する被験者の瞬目と自律神経活動を計測し比較した。実験参加者は10人であり、同じ参加者について各々9回の講義において計測を実施した。結果として、瞬目パラメータの平均値に関する計測項目に対して、自律神経活動で定義するLF/HFの値は全て正の相関を示し、瞬目パラメータの標準偏差に関する項目に対しては全て負の相関であった。つまり、瞬目の頻度が多く、強度が強く、時間が長くなるほどLF/HFが高くなり、瞬目パラメータのばらつきが大きくなると自律神経活動が下がることが示唆された。
|
Research Products
(2 results)