2020 Fiscal Year Research-status Report
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18K18137
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濱田 健夫 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 特任講師 (20784680)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 社会的促進 / スマートグラス / Kohler effect |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、共に移動するパートナーを視覚的に提示することが、ジョギングに対する動機付けやパフォーマンスの向上に有効と考え、拡張現実感によるバーチャルなパートナーの提示がジョギングの行動変容を促進する、という仮説を検証することを目的とする.COVID-19の世界的流行の状況下においては、他者からの感染を避けるよう行動した結果として、孤独感が与える精神衛生の悪化が社会問題となっている.本研究のように、特にバーチャルに他者と運動することは、飛沫による感染リスクをおさえながら、精神衛生に良い影響を与える可能性がある. 昨年度から引き続き、このバーチャルパートナーの見た目がランナーの体験にどのように影響を与えるか実験を行なった.スマートグラスを装着した被験者がジョギングを行うことは昨年度と同様だが、今年度は見通しの良い歩道(屋外)を繰り返し往復した.ジョギングを行う環境として自然な屋外空間において、日中の明るい環境下で他者の動きに注意を払いながら、スマートグラスに映るバーチャルパートナーの存在はどのように受け取られるのか、について検証を行った. 昨年度(屋内実施)と今年度の実験より得られた結果に基づき、内発的動機付けやフローに関する指標について定量的に分析した.またバーチャルパートナーとのジョギングはどのような体験だったのか定性評価を行った.さらにこの体験に影響を与える要因は何か、またバーチャルパートナーのデザインガイドラインについて考察を行った.これらの詳細については、学術論文誌へ投稿し、現在査読中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
バーチャルパートナーの見た目の違いによるジョギング体験への変化を検証する実験を屋外環境で行った.屋内環境で実施した昨年度と合わせて今年度の実験結果を詳細に考察を行い、論文を執筆した.
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Strategy for Future Research Activity |
バーチャルパートナーの振る舞いがジョギング体験に与える影響を検証する.またこれらで得られた成果を国内外の学術会議や学術論文誌にて発表する.
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、現地参加する予定であった国際学会がオンライン開催となり、また予定していた被験者実験が実施できなかったため、次年度使用額が生じた.これらは翌年度の物品購入や被験者謝金等に充当する予定である.
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Research Products
(1 results)