2019 Fiscal Year Research-status Report
探求の共同体を応用した小学校英語担当教員用オンライン研修コースの開発と実践
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18K18167
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
大野 恵理 三重大学, 教育学部, 准教授 (40813845)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | オンライン教員研修 / 小学校外国語 / 探求共同体 / フォニックス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では以下の4点を明らかにすることを目的としている。1)オンライン教員研修を開発・実践するにあたり、オンライン・コースのカリキュラムをデザインする上で理解していないといけないことは何か。2)オンライン教員研修に参加する現役教師は小学校外国語活動・外国語について、どの程度の基礎知識や指導法を知っているのか。3) オンライン教員研修の概念的枠組みを「探求共同体」(Community of Inquiry)と定め、オンライン研修を開発するが、研修に参加する教員間に探求共同体は成立するか。4)オンライン教員研修に参加することで、小学校外国語活動・外国語の基礎知識や指導法を学ぶことができるか。 この4点を明らかにするために、ADDIEモデルに従ってプランを作成し本研究を進めている。平成30年度は、第一ステージであるA (Analyze)で、2点を実施した。 ①平成30年度上半期の間に、東紀州地域の小学校を訪問して小学校・児童・教員の実態をアンケートや質問紙を用いて調査した。調査の結果は、三重大学紀要で発表した。②三重県東紀州地域の小学校・児童・教員の実態に適したフォニックスのカリキュラム・デザインをするため、申請者がフォニックスの指導に定評があるMPI研究所の研修を受け、カリキュラム・デザインができる研修(mpi指導者養成セミナー初級・中級・上級)を履修した。さらに第二ステージであるD (Design)では、上記の調査で得た情報をもとに、東紀州地域の小学校・児童・教員の実態に適したオンライン教員研修のカリキュラムのデザインを開始した。 令和元年度は、引き続きA (Analyze)、D (Design)を行うとともに、第三ステージD (Development)を行い、第四ステージI (Implementation)の準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究はADDIEモデルに従って進めているが、研究は少し遅れている。平成30年度は第一、第二ステージである、AとDのステージを実施することができた。令和元年度は、AとDのステージを新たな角度から再考するためイギリス式フォニックス指導法 (Jolly Phonics) の研修を受講し、そこで得た知識と平成30年度に研究した内容を踏まえて、第三ステージであるD (Development)を始めた。具体的には、オンライン研修の中心となるフォニックス学習で必要な100以上の語句のイラスト画の作成、音声の収集を行い、それらを編集してパイロット版のオリジナル教材を作成した。パイロット版は、三重県南部地域の小学校における出前授業で使われ、児童や教員の感想をもとに改善した。 また、第四ステージであるI (Implementation)を実行するために、聞き取り調査を行い被験者となる対象グループとの日程調整を行った(令和2年1月)。対象グループの希望は、令和2年度の夏休みにオンラインコースの実施である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度のI (Imprementation)の準備のために、被験者となる対象グループの聞き取り調査を令和2年1月に行った。オンラインコースは令和2年度の夏休みにしてもらいたいとのことであった。聞き取り調査後に新型肺炎が発生し、被験者グループの令和2年の夏休みの予定に関しては未定、、、という厳しい状況である一方で、オンラインで学習することについては普及してきている。被験者グループとスケジュール調整をしてI (Imprementation)を実施する予定である。 さらに、第五ステージであるE (Evaluation)でオンラインコースの評価を行い、各種学会で発表することを目標とする。
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Causes of Carryover |
当初の予定通りに予算を執行したが、端数が発生した。端数は次年度の調査および成果発表に充当する予定である。
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