2019 Fiscal Year Annual Research Report
Estimation of Invisible Information Using Motion of Gaze of Opponent in Incomplete Information Game
Project/Area Number |
18K18172
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
大川内 隆朗 日本大学, 文理学部, 助教 (70548370)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 不完全情報ゲーム / 情報推定 / 麻雀 / 視線検出 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、不完全情報ゲームの一種である麻雀において、プレイ中の対戦相手の視線の動きから、相手の手の内を推測するアルゴリズムの検討を行った。従来の麻雀コンピュータの研究では、対局の中で「自分の手牌」と「各プレイヤーの捨て牌」の確定 した情報のみを利用して戦略を決定していた。しかし、そこに対戦相手の手の内がどのようになっているかを高い精度で推測し、戦略を立てるうえでその情報を加えることができればコンピュータの勝率を上げることが可能であると考えた。 麻雀において「対戦相手の手牌」は直接見ることはできず、一見不確かな情報であるが、対局中の相手の視線の動きを蓄積していくことにより、その手の内に対する情報を一定以上の精度で推測することは可能であると考えた。 昨年度までにオンライン(イントラネット内)で対戦プレイを可能な麻雀ゲームを開発し、ソフトウェアと視線検出器を組み合わせることによってプレイ中の視線の座標と、その時そこには何が表示されているか(例:「相手の3枚目の捨牌」など)をリアルタイムで取得することが可能となった。本年度はシステムのブラッシュアップを行うことと並行して、予備実験を行った。予備実験の結果、プレイヤーは自分の手番で引いた牌と同色の牌に目がいったり、聴牌までの枚数により視線の注視点や注視時間が変わってくることの示唆が得られた。 今後は本実験として人間のプレイヤー4名で同時に対局を行い、今回得られた示唆が汎用的なものであるのかを確認し、戦略へと結びつけていくためのアルゴリズムを実装していく。
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