2019 Fiscal Year Annual Research Report
Precise determination of atmospheric pCO2 since Pliocene
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18K18186
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
窪田 薫 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 特別研究員(PD) (80774075)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ホウ素同位体 / 質量分析 / 二酸化炭素 / 海底堆積物 / 有孔虫 / サンゴ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は海底堆積物コアに含まれる浮遊性有孔虫の殻の微量元素・安定同位体分析を通じて、過去の海洋環境を復元することを大きな目的の一つとしている。特に、有孔虫のMg/Ca比、酸素同位体、ホウ素同位体を一つの試料から同時に測定する一連の測定メソッドが確立できたことは非常に大きい意義がある。手法およびその応用を報じる論文を国際科学Scientific Reportsから報告することができた。また、その査読者とのやりとりの過程で、有孔虫Mg/Caとホウ素同位体から海水温・pHを同時に計算するプログラミングについても習熟することができた。 また浮遊性有孔虫のホウ素同位体測定に必要な微量化の技術開発の過程で、汚染源の一つとなっていた空気由来のホウ素の特性をよりよく理解するために、ラボ内でほぼ毎月の頻度で曝露実験を行った。10日程度かけてホウ素を捕集し、その同位体比を測定したところ、明確な季節変動が存在することが明らかになり、汚染を軽減する上での重要な知見が得られた。その結果についても国際学術誌に投稿するための準備を進めている。 2019年6~7月の間、アルフレッド・ウェゲナー極地研究所に滞在し、超微量の有孔虫ホウ素同位体分析について技術研修を行った。具体的には、有孔虫の洗浄法と、蒸留(micro-distillation)によって炭酸カルシウム溶解液からホウ素を単離する方法を学んだ。今後、国内での実験手法立ち上げを検討している。 有孔虫のホウ素同位体分析については、どういった点に留意すべきかがほぼ把握できたため、今後はサンプルを汚染させる/ロスするといったトラブルもなく、支障なく分析が可能になると思われる。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] Last deglacial pCO2 reconstruction in the western equatorial Pacific: new findings and issues of boron isotope proxy.2019
Author(s)
Kubota, K., Yokoyama, Y., Ishikawa, T., Sagawa, T., Ikehara, M., Yamazaki.
Organizer
European Geosciences Union General Assembly 2019
Int'l Joint Research