2019 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of an innovative solvent extraction method introducing valence control of metal ions by photocatalysis
Project/Area Number |
18K18220
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
杉田 剛 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究職 (80772342)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 光触媒 / 溶媒抽出 / 金属リサイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、光触媒を用いた金属イオンの価数変換と、溶媒抽出との複合を検討した。さらに、光触媒反応と溶媒抽出を迅速且つ効率的に進行する液-固-液反応リアクターを構築した。 光触媒として最も一般的に用いられる酸化チタンを用い、Reイオンの酸化還元反応を検討した結果、ペルオキソ二硫酸カリウムを電子受容犠牲剤として0.1 M HCl溶液中でUV-Aを照射することで、Re(IV)がRe(VII)に酸化できることを見出した。 Reの価数によって抽出効率が変化するMIBKを用いて、光触媒反応前後のReの抽出効率を比較した。Reの抽出効率は光触媒反応後>>光触媒反応前となったことから、光触媒反応によって溶媒抽出法における抽出挙動を制御できる可能性が示唆された。 迅速かつ連続的な液-固-液反応を可能とする装置開発として、光触媒粉末が系外に流出することなく連続的に使用できる液-固-液反応装置を開発した。長鎖シランカップリング剤を用いて半疎水化した光触媒粉末をエマルションフロー装置の液液界面部分に保持することで、光触媒粉末を分散した状態で反応場に保持することが可能となった。本装置は、反応効率と連続運転性の極めて高い固液反応装置であり、様々な分野での応用が期待できる。
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