2020 Fiscal Year Research-status Report
グリーンインフラのアフターケア:生物との軋轢解消アルゴリズムの創出
Project/Area Number |
18K18240
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
益子 美由希 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業研究センター, 研究員 (70791317)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 生物と人との軋轢 / サギ類 / 集団繁殖地 / グリーンインフラストラクチャー / 都市緑地 |
Outline of Annual Research Achievements |
3年目にあたる令和2年度は、前年度までの調査結果等をもとに次のことに取り組んだ。 (1)サギ類コロニーと人との軋轢解消:軋轢の発生状況について、茨城県と栃木県にて現地調査や近隣住民等への聞き取りから明らかにした。サギ類コロニーを代替地へ移設する具体手法の開発については、デコイによる誘導を図る野外実験を継続した。また、サギ類の生態と被害対策に関する栃木県内の自治体担当者向けの研修会にて講師を務め、コロニーの周辺環境や変遷といった条件の違いに応じた軋轢解消アルゴリズムを例示した。 (2)グリーンインフラのアフターケアという視点の提示:グリーンインフラに社会の期待が高まる中、その取組推進と同時に生物との軋轢が増加するといった負の側面も生じる可能性があり、そのアフターケアも必要との考え方を提示した(国内学会発表)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は、国内各地のサギ類コロニーの軋轢発生地点にて調査を行う予定だったが、新型コロナウイルス対策のための出張自粛により、現地調査や野外実験は十分に実施できなかった。一方、軋轢解消アルゴリズムの提示に向けて、サギ類の生態と被害対策に関する一般向けの知見の整理に着手することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍により今後も現地出張が難しい可能性があるため、オンラインで情報収集を行うとともに、これまでに収集したデータの分析や成果とりまとめに注力する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス対策による出張自粛により、旅費が少なくなった。次年度は、成果公表に向けたデータ分析等に注力する考えであり、そのための機材購入費や人件費、学術雑誌投稿料等に充当する計画である。
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