2022 Fiscal Year Research-status Report
カナダ大西洋沿岸地域における移民政策ガバナンスに関する研究
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18K18243
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
古地 順一郎 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (90734038)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 移民政策 / カナダ / 地方化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も昨年度に引き続き,新型コロナウイルス感染症の世界的まん延が収束に至らなかったため,カナダでの聞き取り調査は断念せざるを得なかった。その代わりに文献による調査を実施した。本研究のテーマにかかわる研究発表を行うとともに,2023年度に刊行される書籍への寄稿を行った。 詳細は以下の通り。 1 カナダの地方都市や農村部への移民流入に関する学術文献の収集するとともに閲読した。 2 カナダ大西洋沿岸地域(ノバスコシア州,プリンス・エドワード・アイランド州,ニューブランズウィック州,ニューファンドランド・ラブラドール州)における移民受入・定住促進にかかわる一次資料(連邦政府及び州政府の文書)および二次資料(研究者やシンクタンクによる先行研究および新聞や雑誌記事)の収集・分析を行った。 3 2023年3月3日に愛媛大学で開催された2022年度「移住と共生」研究会において「移民を地方へ呼び込むーカナダにおける移民地方化政策の動向ー」と題した報告を実施し、その中でノバスコシア州を中心にカナダ大西洋沿岸地域への移民の流入および移民政策の動向について言及した。 4 2023年度刊行予定の徳田剛・二階堂裕子・魁生由美子編著『地方発 多文化共生のしくみづくり』(晃洋書房)に「移民を地方へーカナダの取り組みー」と題した原稿を寄稿した。本稿では、カナダにおいて地方への流入を促す施策が展開されている動向を、カナダ大西洋沿岸地域で展開されている施策にも言及しながら明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍によって3年以上現地で調査ができていないことが大きく響いている。代替措置として文献による調査を行なっているが、遅れを取り戻すことができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は2回目の延長となるので、現地での調査を行いたいと考えている。ただ、遅れを取り戻すことは難しいため、現在「基盤研究(C)」で行なっている研究課題にうまく繋げて、研究をより発展できるようにする予定である。
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Causes of Carryover |
カナダでの現地調査が実施できなかったことによって次年度使用額が生じている。 2023年度のカナダにおける現地調査で使用する予定である。
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