2021 Fiscal Year Research-status Report
南海産品の管理・生産・販売をめぐる実証的研究―タイとミャンマーの漁民を事例として
Project/Area Number |
18K18258
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
鈴木 佑記 国士舘大学, 政経学部, 准教授 (60732782)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 南海産品 / 漁民 / 東南アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は南海産品と呼ばれる、中国と世界の華人市場を最終目的地とする海産物に焦点をあて、それを採捕して生活するタイとミャンマーに暮らす漁民を取り上げる。特に、モーケンと呼ばれる、申請者が2003年より調査研究を続けている漁民である少数民族が主な研究対象となる。彼らが国家と国際機関による管理のもと、地先漁民(タイ人・ミャンマー人漁民)との競合関係のなかで、どのように南海産品を生産(採捕・加工・保存)し、販売しているのかを明らかにすることを目的としている。また、流通先における南海産品の販売状況を把握することも目指している。
2021年度は、2019年末より続いている新型コロナ・ウィルス感染症の影響により、今年度に予定していた国外でのフィールドワークを断念した。他方、文献・資料収集については、邦語による漁業・海産関連の書籍だけでなく、タイ語による資料と記事をウェブ上で渉猟を実施した。今年度も昨年度と同様に、主にオンライン上において積極的に研究活動を行った。Zoomを介した研究者との交流やインターネット上における情報収集をした。ことにスリン諸島のモーケン村落では新型コロナ・ウィルスの感染クラスターが発生し、村が外部から閉じられた。刻々と変わりつつある彼らの状況をSNSで当該者たちから情報を集めた。また一般向けの講演(Zoom利用)や雑誌において、モーケンと南海産品の関わりの歴史、そしてコロナ禍で変化しつつある彼らの生業形態について報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究で予定していた海外におけるフィールドワークが、2020年3月以降実施することができなくなったことが大きい。その一方で、研究計画を立てた当初は想定していなかったことだが、日本での滞在時間が長くなったため、文献研究とWeb上での学術交流は進展した。ただし全体としてはファーストハンドのデータが少ないため、予定より進捗状況は「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、これまでに収集したデータを整理しなおし、分析して報告書を作成する。その他、口頭発表と論文投稿を行う。
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Research Products
(2 results)