2019 Fiscal Year Research-status Report
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18K18259
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| Research Institution | Teikyo University |
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Principal Investigator |
丹羽 孝仁 帝京大学, 経済学部, 講師 (10736268)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 地域労働市場 / 人口移動 / 外国人労働者 / GIS / AEC / タイ |
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| Outline of Annual Research Achievements |
東南アジア諸国では，AECの枠組みの下で経済連携が進んでいる。それに伴う国際労働力移動の拡大は，各国の地域労働市場に影響を与えるものと考えられる。本研究では，タイを事例地として，周辺諸国からの労働力流入によってどのように変化したのか，産業別就業構造や都市間人口移動から明らかにする。第一に，統計資料のデータ分析，特にGIS(地理情報システム)を用いた空間解析によって，各都市の産業別就業構造ならびに都市間人口移動を明らかにする。第二に，タイ国内で国際労働力移動の影響が見られるであろう5つの都市を事例地として，個々の都市におけるタイ人労働者・外国人労働者の就業構造を実証的に明らかにする。
今年度は，GISを用いて人口分布と人口移動について分析を進めた。人口メッシュデータに加え，センサスのデータを用いることで，人口移動先の地域労働市場の構造と関連づけて分析した。この結果については，国際学会での報告を目指し発表審査を通過したが，学会が延期となったため，別の報告機会を探る予定である。また，タイの外国人労働者受け入れに関する政策の変遷を整理するとともに，登録された外国人労働者の分析を行った。この点はタイ人労働者との比較から，労働市場における階層性を議論していく予定である。
タイ人労働者と外国人労働者の就業構造を検討するため，タイでの現地調査を計画し，東タイの工業団地を対象とした調査を行った。得られたデータ数は目標を下回るものの分析には十分と考えられ，現在データ分析を行っている。しかし，北タイで予定していた外国人労働者に対する現地調査は次年度に延期を余儀なくされた。これに関しては他の地域での調査とともに調査計画を立てるべく現地の協力者と協議している。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年3月に予定していた現地調査は，コロナ感染拡大の影響により，実施を見送ることとした。予定していた調査地では外国人労働者のうちミャンマー人労働者の数が多いと想定されたことから，タイ語に加えミャンマー語の調査票を用意した。研究進捗の遅れは現地調査を早急に実施することで解決可能である。調査準備は整っているため，日程の調整さえつけば2020年度の早い段階で現地調査を実施する考えである。
なお，3月以前に実施済の調査については，郵送法によりアンケート票を回収した。これについては分析を行っている最中である。
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| Strategy for Future Research Activity |
次年度は，前年度に実施した東タイの調査結果を分析し，これの研究成果を報告する。当初，2020年度中に開催される学会での報告を予定しており，発表審査を通過していたが，学会の開催時期が1年延期された。そこで当該学会での発表の可能性も検討に残しつつ，別の学会報告の機会も探ることにする。また，すでに現地調査が実施できた東タイの事例については，調査データの分析を進め，工業部門における地域労働市場の変化とそれに対するタイ人労働者のキャリアコース，ライフコースの変化や対応について明らかにする。この分析結果についても2020年度中に学会での報告を行い，論文を執筆する。
これに並行して，実施を延期した北タイや東北タイなど他地域での現地調査を実施することを計画する。現地調査は2020年8月に実施する考えでおり，外国人労働者とタイ人労働者が混在する地域，産業，職種に焦点を当て，これを比較していく。これによりタイにおける労働市場の階層性について，移民政策や地域経済との関連性から議論する予定である。現地調査に向けて現地の情報を逐次収集しつつ，現地協力者とスケジュールを議論していく。調査票や調査フレームワークはすでに準備できているため，日程面の都合がつけば早急に現地調査を実施し，データ分析に入りたい。
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| Causes of Carryover |
3月に予定していた現地調査を延期としたため，予定していた費用を次年度に繰り越す。繰り越す額はすべて旅費と人件費・謝金にあてる予定である。
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Research Products
(2 results)
