2021 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Indochinese Refugees' Narratives and Memories of Their Experiences in the U.S.
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18K18267
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
佐原 彩子 共立女子大学, 国際学部, 准教授 (70708528)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 難民 / アメリカ社会 / 記憶 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、インドシナ難民が「難民体験」をどのように語り記憶してきたのかについて、カリフォルニア大学アーバイン校において収集されている元難民あるいは難民であった家族をもつ人々によるベトナム系を中心とした「ベトナム系アメリカ・オーラル・ヒストリー・プロジェクト」に収集されているインタビューなどを史料として、その内容について調査し、彼らの記憶を歴史的観点から考察した。とくにベトナム戦争後の再教育キャンプ経験が記憶の共同体を作り出し、そこでの「裏切り者」と見なされた人が強制送還されるべきだという動きが生まれたことを明らかにし、在米ベトナム人コミュニティでの強制送還がベトナム系アメリカ人コミュニティ形成を強化するものとして機能してきたことを2020年に出版した論文で分析した。さらにその追加調査を願っていたが、2020年および2021年は、新型コロナウイルス感染症の影響でアメリカに調査に訪れることは叶わなかった。そのため2021年は、2019年までの調査によって入手した史料を整理し分析を進めた。難民の体験がアメリカ社会においてどのような影響をもってきたのか、また難民となる体験がどのように語られてきたのか、その内容についてさらに考察を進めた。その成果の一部を2022年6月のアメリカ学会で共有したいと考えている。業績としては、カリフォルニア大学アーバイン校グローバルスタディーズ准教授Long Buiと共著で執筆した、ベトナム戦争中のベトナムと日本の交流についての論文がJournal of Peace and Conflict Studiesに掲載された。
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