2018 Fiscal Year Research-status Report
周辺地域における海岸観光地の存立基盤と適正利用に関する比較研究
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18K18275
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
太田 慧 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 特任助教 (80803014)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 周辺地域 / 海岸観光地 / 存立基盤 / 適正利用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、周辺地域における観光地域の存立基盤を解明し、日本のみならず太平洋沿岸に広がる海岸観光地を分類・体系化するとともに、海岸観光地の課題を検討し、その適正利用メカニズムについて検討することを目的としている。島嶼地域にみられるような周辺地域の新興海岸観光地は、急激な観光地開発や観光産業に依存した政策・開発により、既存のコミュニティの破壊や経済リスクの上昇などの問題が生じやすい特徴がある。本研究の初年度である平成30年度は、周辺地域における海岸観光地の存立基盤を解明するために、土地利用や就業構造をはじめとした各種統計資料やデータを収集した。 平成30年度の具体的な成果としては、各種統計データの収集と分析、および関連する内容について学会発表を実施した。研究における基礎的資料となる八重山諸島の統計データの収集や整理を実施するとともに、それらを活用してGIS(地理情報システム)データの構築と分析を行った。さらに、平成30年度には国際学会における発表や記事の執筆など、調査や研究の成果の公表にも取り組んだ。関連する国内学会にも参加し、自身の研究領域について議論を深めるとともに他分野の研究者とも幅広い議論を行った。 次年度は、平成30年度に収集したデータの経年変化を検討することで海岸観光地の展開過程とその地域的な傾向を明らかにする。これと並行して、沖縄県の八重山諸島に一定期間滞在してフィールドワークを実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画の初年度である平成30年度は、研究の基礎的資料となる統計データの収集や整理、およびGISデータの構築は概ね予定通り実施することができた。また、GISを用いたマクロスケールの分析についても進展させることができた。しかし、当初予定していた八重山諸島における現地調査は実施していない。これは、当初予定していた調査日程が八重山諸島における観光シーズンと重なっていたためであり、次年度に調査を実施することにしたことが理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画としては、平成30年度に予定していた八重山諸島における現地調査を実施する。これと並行し、当初から予定していたGISを用いたマクロスケールにおける分析を進展させる。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、平成30年度に予定していた八重山諸島における現地調査を実施しなかったからである。次年度の使用額については現地調査にともなう旅費、および所属研究機関の移動にともなう研究環境の整備に使用する予定である。
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