2022 Fiscal Year Research-status Report
知的・発達障害をもつ若年層のDV予防教育プログラム開発
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18K18294
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
須賀 朋子 酪農学園大学, 農食環境学群, 教授 (50743085)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 発達の凸凹 / 若年層 / DV予防 / 知能検査 / ギフテッド / 高機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、2つの研究計画に取り組んだ。 1. 当初は特別支援学校中等部、または特別支援学級中学部の生徒にDV予防教育を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症対策で、知的障害、発達障害の学級の生徒に、DV予防教育への研究協力が、本年度も得られなかった。しかし、普通学級の生徒であれば、DV予防教育を行っても良いという話になり、A中学2年生と3年生合わせて160名と、B中学校3年生80名に、DV予防教育プログラムを50分間で実施した。普通学級の生徒に、DV予防が普及できたことは成果と考えたい。生徒へのアンケートからみられた1番多い自由記述の内容は「友人との言葉遣いや、距離感を大切にしたい」という回答であった。 2. 「知的・発達障害をもつ若年層のDV予防教育プログラム開発」の応用研究として、「獣医学生のギフテッドとみられる群の推定ーWAIS-Ⅳ知能検査からの推測ー」という題目の研究に取り組んだ。ギフテッドは「同年齢・同経験・同環境の子どもと比較した場合に、1つ、または複数の分野において、高い水準で課題を遂行できる可能性をもつ」と定義され、高機能の発達障害の場合もある。そこで、本学の獣医学部の学生52名にWAIS-Ⅳ知能検査を実施した。その結果、25名の学生が、1つ以上の項目でIQ 130以上の項目があり、発達の凸凹がみられた。インタビュー調査のなかでも、知能指数が高いがゆえに、低い部分に「苦手意識」、「辛さ」があることが、語られた。この研究結果は、今年度、酪農学園大学研究紀要(オープンアクセス)で公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
知的障害・発達障害(中等部)での、デートDV予防教育の介入研究の、協力校がみつからなかったため。普通学級での許可は得られたため、普通学級で行った。知的・発達障害(中等部)は引き続き、次年度、協力校を探していく。
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Strategy for Future Research Activity |
知的障害・発達障害(中等部)に絞り込んでいると、協力校が見つからないことが起きるため、研究課題の題目通り、知的・発達障害をもつ「若年層」にDV予防教育を行っていく。延長課題最終年度であるため、特別支援学校の教員へのインタビュー調査結果、高等部への介入結果と合わせて、障害をもつ、「若年層」への予防教育プログラムとして、総括していく。
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Causes of Carryover |
学会発表が本学開催で、旅費などが必要なかったため。
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Research Products
(2 results)