2022 Fiscal Year Research-status Report
父親の育児参加・母親の社会進出の促進に向けた介入の試み
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18K18298
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
大高 瑞郁 東洋大学, 社会学部, 准教授 (70583441)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 男女共同参画 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究6】を実施した. 【研究6】反偏見事例の呈示(Dasgupta & Asgari, 2004, Study 1; Dasgupta & Greenwald, 2001, Study 1, Study 2; Dasgupta & Rivera, 2008; 埴田, 2015, 研究1-2)による偏見への介入効果について,サブタイプ化 (Mauer, Park, & Rothbart, 1995; Weber & Crocker, 1983) (佐久間,2009))に着目し,一般人の反偏見事例の呈示によって,潜在的な父親・母親ステレオタイプが平等的になり,父親の育児参加・母親の社会進出に対する態度が肯定的になるか否か,一般成人参加者を対象に検討した. その結果,50代参加者においてのみ,反偏見事例の呈示によって,潜在的な父親・母親ステレオタイプが平等的になり,また,男性参加者においてのみ,反偏見事例の呈示によって,父親の育児参加・母親の社会進出に対する態度が肯定的にることが示された.なお,50代参加者は20代参加者より,潜在的な父親・母親ステレオタイプが伝統的であること,男性参加者は女性参加者より,父親の育児参加・母親の社会進出に対する態度が伝統的であることも明らかにされ,一部の対象者のみではあるが,男女共同参画について,伝統的なステレオタイプや態度を持つ対象者に対して,反偏見事例の呈示による介入効果が見られたと考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
【研究6】を実施することができたが,発表はできなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
【研究7】として,反偏見事例の呈示による介入実験を,調査会社に委託して参加者を募集し,オンラインで実施することを予定している. 【研究7】【研究6】において,一部の対象者にしか,介入効果が見られなかった理由の一つとして,介入効果が弱かった可能性が考えられる.そこで【研究7】は,Lai et al. (2014, p.7 Intervention 4: Vivid Counter Stereotypical Scenario) に基づき,一般人の反偏見事例をシナリオで呈示し,一般成人を対象に検証することとする.
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Causes of Carryover |
【外国旅費】として学会参加を算出していたが,新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から,参加することができなかった. 今後は【外国旅費】として学会参加旅費を,【その他】として【研究7】の実験謝礼・調査会社委託費を使用する予定である.
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