2020 Fiscal Year Research-status Report
The dynamics of gender structure in rural areas through overlapping networks between women and men
Project/Area Number |
18K18299
|
Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
畠山 正人 金城学院大学, 国際情報学部, 准教授 (50635240)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | ジェンダー / 農村女性 / 男女共同参画 |
Outline of Annual Research Achievements |
農山村における男女間ネットワークの析出を試みつつ調査を複数回実施した。 ただし昨年度末からの新型コロナウイルス感染症対策により調査の実施が困難であったため、回数はとどめられた。具体的には、本研究のフィールドである愛知県豊田市農山村地域において、農山村振興活動における女性の関わりが如何に変化しているのかについての聞き取り調査、および過去の統計調査(2019年度までの、フィールドでの地域活動)の整序を行った。 またフィールドワークが叶わなかったため一部の調査予定を変更し、当該年度は主に文献調査による理論的サーベイを行い、この調査結果を学術雑誌に投稿した。具体的には、既存の農山村振興研究において、ジェンダーが如何に等閑視されてきていたのかについて言及していった。結果、農山村の振興に関わる研究領域においては農村女性の存在がこぼれおちていること、そして農村女性の研究そのものも政策レベルでは「きらびやかな」部分だけが照射される傾向があり、農山村における女性の苦難や問題性は看過される傾向にあることを示した。 そしてこれをふまえ、それを如何にして克服すべきかについて、海外のジェンダー研究を参考にしつつ理論的枠組みの構築を図った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症に伴い調査実施が困難になったため。具体的には、2020年度後半以降に予定していた調査実施が叶わなくなり(調査地となる現地においては会合や行事がほぼ行われていない)、2021年度は2019年度までのデータ分析や理論的サーベイを行うなど、大幅に予定を切り替えたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
2021年度に追加的なフィールドワークを実施する。その際、次の点を考慮する必要がある。 まず調査地となる現地への会合や行事への参加が叶わない。従って、これを代替する方法として、調査地との合意の上、調査におけるインフォーマント(女性・男性各々)に対する調査協力を依頼し、後に(本申請者の本務地での)インタビュー調査を実施する。これにより、女性の参画状況を概握することを試みる。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により調査実施が困難になり、調査計画の変更が生じたため。
|
Research Products
(1 results)