2021 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the Spatial Composition with the layout of the Christian Art in the Middle Byzantine churches in Greece
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18K18322
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| Research Institution | Mukogawa Women's University |
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Principal Investigator |
猪股 圭佑 武庫川女子大学, 建築学部, 准教授 (00634859)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | ビザンティン / 壁画 / 装飾プログラム / ネア・モニ修道院聖堂 / オシオス・ルカス修道院聖堂 / ダフニ修道院聖堂 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本応募研究課題はギリシアの中期ビザンティン聖堂建築における実地調査を行って、キリスト教絵画の主題及び配置による空間構成を分析し、建築と絵画の統合的理解を試みるものである。
2021年度は、引き続き実地調査で撮影した画像データにより作成した断面展開図やフォトスキャンソフトによる3次元モデルを用いて分析および考察を行った。その成果として「オシオス・ルカス修道院聖堂における空間構成－墓と壁画との関係に着目して－」（2021年9月, 日本建築学会計画系論文集 第86巻 第787号, pp.2399～2409）が雑誌論文に掲載された。オシオス・ルカス修道院聖堂では、ナオスだけでなく北西礼拝室やナルテクスにおいても、各原理に従うように壁画が配置されていること、カトリコンとパナギア聖堂の間の東西軸線に沿ってルカスに関係する重要な壁画が配置されていること、南から北へ向かう二聖堂の空間の上に壁画の配置によって意味づけられた西から東へ向かう新たな二聖堂の空間が重なったこと、これら全てがルカスの墓の配置と関係していることを示し、聖堂におけるその墓の中心性を確認した。さらに「ネア・モニ修道院聖堂におけるキリスト教絵画による空間構成 その２- 十二大祭の絵画の配置-」（2021年9月, 日本建築学会大会学術講演梗概集, 建築歴史・意匠, pp.561-562）を日本建築学会大会で発表した。ネア・モニ修道院聖堂では、ナオスの壁からドームへの移行部における意匠的、構造的に合理性のある接合部の納まりを犠牲にしながらも、宮廷典礼において皇帝の栄光を称えるための神聖な建築的空間が形成されている。
現在、ネア・モニ修道院聖堂における空間構成についての論文を執筆しており、日本建築学会大会学術講演会での発表、日本建築学会計画系論文集への投稿を予定している。
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