2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of tube-type force imaging sensor for mechanical evaluation of endovascular devices
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18K18352
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
森脇 健司 弘前大学, 理工学研究科, 助教 (50707213)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 圧力分布 / イメージング / 生体外評価 / 血管内治療 / カテーテル |
Outline of Annual Research Achievements |
実計測が難しいチューブ内壁の応力分布を可視化するセンサの開発とカテーテルデバイスの力学的評価への応用を目的として研究を進めた. 昨年度には,弾性率が高く変形が実際より小さい血管モデルを用いて,モデル内壁の円周方向や長軸方向の接触圧力分布を可視化できることを確認した.今年度は,ポリビニルアルコールゲルをモデル材料に用い,血管壁と同程度の弾性率を有する血管モデルを作製した.長期間の保存中のモデル材料の物性変化や,ロストワックス法による複雑形状血管モデルの作製ができることを確認し,チューブ型応力分布センサに十分に使えることを認めた. 作製したポリビニルアルコールゲル血管モデル中でバルーンカテーテルを拡張すると,モデル内壁に作用する接触圧力はバルーン拡張圧に対して著しく小さかった.変形できる柔軟な血管壁内では,バルーン拡張圧の力はそのほとんどがバルーン自体の拡張に作用し,血管内壁には過度な接触圧力が作用しないことが明らかとなった.さらに,モデル材料の濃度を変更し,モデル弾性率・バルーン拡張圧・内壁に作用する接触圧力の三者の関係についての定量的な評価を進め,実際のカテーテル手術の際に作用する力についての知見を得ることができた. また,透明電極やストレッチャブル電極など,軟らかい透明チューブでの応力計測に必要なセンサ作製に関する材料選定や基礎的検討実験を進めており,当初の計画よりハイレベルな力学評価用カテーテルシミュレータを提案できる可能性を見出した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
直線血管モデルにおけるバルーンカテーテル拡張時の円周方向の圧力分布のイメージング,また,弯曲形状血管モデルにおける長軸方向の圧力分布のイメージングが完了している.学会発表での医師・生体医工学者とのディスカッションを活かし医学的ニーズがより高い方に研究を進めており,実際の血管の弾性率を有する血管モデルの作製とバルーンカテーテル拡張時の接触圧力分布の定量的計測を実施してきた.センサ自体の技術開発にも進展が得られ,本研究の最終目標であるカテーテルシミュレータ開発における基盤技術・ノウハウを着実に積み重ねていると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り,二次元的な圧力分布イメージングや三軸応力計測に着手する.まずは,直線形状モデルを作製し,その後複雑形状モデルでの計測に移り,数値計算シミュレーションなどで行われた過去の研究結果で得られた知見を基に本計測の妥当性を検討する.
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