2020 Fiscal Year Research-status Report
New method for establishing self-renewing megakaryocyte cell lines using iPS cells
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18K18365
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 壮 京都大学, iPS細胞研究所, 特定拠点助教 (50769833)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | imMKCL / c-MYC |
Outline of Annual Research Achievements |
献血に依存しない血小板製造のソースとして、iPS細胞から分化誘導した血小板前駆細胞、巨核球をレンチウイルスベクターによる遺伝子導入によって細胞株化した。しかしこの自己複製型巨核球株(imMKCL)は、安定増殖株の樹立効率が低いことが課題となっている。これまでに、次世代シーケンス等を用いた解析より長期安定増殖imMKCL樹立における至適なc-MYC発現量の重要性を明らかにした。本研究では、c-MYC発現量と巨核球細胞株樹立及び長期自己複製の関係性を解明し、長期安定型自己複製を可能とするimMKCL細胞株をレンチウイルスベクターに依存せずに樹立する普遍的な細胞株製造方法を確立することを目的とする。今年度の研究ではc-MYC発現ベクター導入部位の重要性を検証するため、imMKCL由来iPS細胞を用いてCRISPR/CAS9法でc-MYC発現ベクターの導入部位をノックアウトしたiPS細胞を取得できなかった。また、この細胞を用いてAAVS領域にc-MYC発現ベクターをノックインした細胞を取得したがノックインしたベクターがサイレンシングを受けc-MYCの発現が確認されなかった。そこで、ES細胞からの血液細胞分化においてサイレンシングを受けにくいベクターを調査したところ、サイレンシングを受けにくいAベクターを同定した。次に、c-MYC/BMI1/BclXl発現カセットを導入したAベクターノックインES細胞とc-MYC/BMI1/BclXl・sh p21/sh p53発現カセットを導入したAベクターノックインES細胞を用いてimMKCLに誘導を行ったところ、c-MYC/BMI1/BclXl・sh p21/sh p53を発現する細胞からimMKCLの樹立に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の研究では、長期自己複製型imMKCL細胞株をレンチウイルスベクターに依存せずに樹立する普遍的な細胞株製造方法を確立できる見込みで計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
新規長期自己複製型imMKCL細胞株樹立法の樹立効率を調べるために様々なES/iPS細胞を用いて検証する。また、長期自己複製型imMKCL樹立におけるc-MYC発現量とimMKCL樹立の関係性を明らかにしimMKCL樹立のメカニズムを検証する。
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